- 週間ランキング
電子レンジ発酵を使ったパン作りをご存知でしょうか。一般的に3時間程度かかるパン作りが短時間で作れると、最近話題になっているパン作り方です。今回は、従来のパン作りとの違いや基本の電子レンジ発酵でのパンの作り方、おいしく作るコツを紹介します。
通常パン作りは小麦粉と酵母、水を混ぜ合わせてこねることでパンの生地の弾力のもととなり、膨らむために必要な「グルテン」ができます。そして、酵母の働きやすい環境を整えることで発酵を促してパンを膨らませていきます。一方、今回の電子レンジ発酵のパン作りは、電子レンジ加熱により刺激を与えて酵母の働きを促すことで発酵を早め、短時間で仕上げることができるパン作りの方法です。
「電子レンジで発酵させるパン作り」といっても作り方は様々ありますが、どの作り方にも共通していることは、前述したように電子レンジ加熱によりイースト(酵母)に刺激を与えることで発酵を促し、通常よりも早くパンを焼き上げることができるということ。なおオーブンレンジの場合、庫内温度を30℃~40℃に保つ「発酵キー」があるものもありますが、ここでは通常の「電子レンジ加熱」を利用した発酵方法を指します。
電子レンジ発酵のパンは、通常の手で捏ねたパンとくらべてふっくらとした食感や香り、おいしさが劣るイメージを持たれがちです。しかし今回は、水分量、砂糖、油脂量のバランスを調整し、レンジ発酵でもパサつきなくふっくらおいしいパンに仕上げました。ここからは、電子レンジ発酵で作る丸パンの作り方を紹介します。
電子レンジ発酵で作る丸パンの作り方のポイントを紹介します。まず、今回のパン生地は電子レンジ加熱により水分が飛びやすく、材料が混ざりやすくなるように水分量が多めになっています。そのため、成形時はべたつきやすいので打ち粉をしながら、表面をきれいに張らせるようなイメージで指先で優しく整えるようにしましょう。
また、早く発酵させるためドライイーストの使用量が多めになっています。それに伴い、酵母のエサとなる糖分も必要となるため、砂糖の量が気になるという人も、砂糖は減らさずに粉の最低10%程は入れるようにしましょう。
A(牛乳 50g / 水 55g / 無塩バター 15g)
B(インスタントドライイースト 3g / 砂糖 18g / 塩 2g)
強力粉 150g / 打ち粉(強力粉) 適量 / 仕上げ用牛乳または溶き卵 適量
耐熱ボウル / 泡立て器 / 箸 / スケッパー / オーブンシート / ラップ / はかり / 布巾 / まな板 / ハケ
1. 耐熱ボウルにAを入れ、ラップをかけずに電子レンジ(600w)で30秒加熱する(画像1)。電子レンジから取り出し、余熱でバターが溶けるまで泡立て器でよく混ぜる(画像2)。
2. Bの材料を順に加え、都度よく混ぜる。
3. 2に強力粉を加える。混ぜる道具を箸に替え握るように持ってぐるぐるとムラなく70回程度混ぜる(画像3)。
4. スケッパーでボウルについた生地を中央に集めひとまとめにする(画像4)。ラップをかけ、電子レンジ(200w)で30秒加熱。
1.ラップを外したら生地の上から軽く打ち粉をする(画像5)。スケッパーを使い、手につかないようにまな板の上に取り出す。
2. 打ち粉しながら生地を4分割する(画像6)。それぞれ生地の表面を張らせるようにきれいに丸め、とじ目部分をしっかりと閉じる(画像7)。
3. とじ目を下にし、オーブンシートを敷いた皿にのせる。全体にふわっとラップをかけ(画像8)、電子レンジ(200w)で30秒加熱する。1度取り出し、オーブンを200℃に予熱開始する。ラップをはずしてパン生地をオーブンシートごと天板に移し、乾燥しないよう固く絞った濡れ布巾をかける。ふんわり感をアップさせるために、予熱待ちの温かいオーブンの上に天板ごとのせる。オーブンの上に置けない場合には、温かい場所に置く。
4. ハケでパンの表面に牛乳または溶き卵を塗り、予熱の終わった200℃のオーブンで10~12分焼成したら完成。
溶き卵と牛乳で仕上がりが少し異なります。お好みの方を選んでくださいね。
あっという間に作ることができる電子レンジ発酵パン。焼き立てを早めに食べるのがおすすめです。少しコツが必要な工程もありますが、初心者の方もぜひチャレンジしてみてくださいね。