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料理に「重曹」を使ったことはありますか。掃除道具としての万能さが目立ち、ひょっとすると料理に使うイメージすら持ったことがないという人もいるかもしれません。重曹は、食材のくさみを取ったり、膨くらし粉に使われたりと昔から料理に使われています。今回は、料理に大活躍する重曹の活用方法をご紹介します。
重曹の正式名称は、炭化水素ナトリウム。ベーキングパウダー(ふくらし粉)の主成分です。食材を膨らませる働きだけでなく、くさみやぬめりを取るなど、普段の料理で大活躍してくれます。料理に使う重曹は、「料理用」とパッケージに書かれているものを使いましょう。
重曹は、肉のたんぱく質を分解して柔らかくしてくれます。ステーキはもちろん、とんかつ、角煮など肉料理の下処理に使い、柔らかく仕上げましょう。また、重曹は苦味があるため、使用量を守り、気になる場合は洗い流す、拭き取るなどしてから調理してください。
1. 水250ccに重曹を小さじ1混ぜる。
2. 肉を1に入れ、30分〜1時間程度浸す。
3. キッチンペーパーなどで水気を拭き取り、料理に使う。
重曹には、研磨効果と消臭作用があります。この研磨効果を利用し、魚の調理時に気になる「ぬめり」を取ることができます。ぬめりを取ることで滑りにくくなり、調理がしやすくなりますね。また、消臭作用で魚のにおいを和らげることができるほか、汚れもしっかり落とすことができます。ただ、重曹が残ってしまうと苦味が出てしまうため、しっかりと洗い流すよう、注意しましょう。
1. 魚全体に重曹をまぶすように振りかける。
2. 水で洗い流し、ぬめりを取る。
3. キッチンペーパーなどで水気を拭き取る。
1. 水1リットルに重曹を大さじ1溶かす。
2. 切り身を1でさっと洗う。切り身が傷つかないよう優しく洗う。
3. キッチンペーパーなどで水気を拭き取る。
重曹の研磨効果は、レモンやみかん、リンゴなど果物の表面についているワックスや農薬落としにも効果的です。ジャムやお菓子作りなど、果物を皮ごと使う際には、重曹を使って除去すると安心して使うことができますよ。
1. 重曹を果物に振りかけ、表面に擦り込むようにこする。
2. 水でしっかりと洗い落とす。
山菜はアクが多く、アク抜きをするためには山菜の繊維を柔らかくする必要があります。ふきやわらび、ぜんまいなどは山菜の中でも繊維が多く、アク抜きが大変ですが、重曹のアルカリ成分が働きかけ、繊維を柔らかくすることでアクが抜けやすくなりますよ。今回はフキのアク抜き方法をご紹介します。
1. フキは鍋に入る長さに切っておく。
2. フキに重曹を振りかけこすり洗いをする。
3. 熱湯で2〜3分ゆがく。
4. 火が通ったら冷水にとって冷ます。
5. フキが冷めたら皮をむく。
重曹はふくらし粉(ベーキングパウダー)の主成分。発泡・膨張作用があります。いつもの天ぷらも重曹を少し入れることで、衣の外側はサクッと、内側はふっくらおいしくなりますよ。
1. 好きな食材を準備する。
2. ボウルに薄力粉1/2カップ、重曹小さじ1/3、冷水1/2カップを入れてよく混ぜる。
3.揚げ油を170℃に熱し、1に2の衣をたっぷりつけて入れ、カラッと揚げる。
普段の料理に大活躍する重曹。使い方をマスターして毎日の料理をワンランクアップさせましょう。
監修: 管理栄養士 尾花友理