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初日のプレス発表会には、周南市の藤井律子市長(左)も出席。「フレームに収められた写真の価値を実感することで、市民一人ひとりの幸福度が高まり、街全体に広がっていくことを期待しています」と述べ、写真のまち周南市の活性化への期待を表明した。右は富士フイルムイメージングシステムズ株式会社 プリント・ソリューション事業部長の岡本 純さん。
藤井市長は、フレームフィッティング体験にも参加。34年前の家族写真を、フレームコンシェルジュの林写真館社長 林義明さんのアドバイスを受けながら、世界に一枚だけの作品に仕上げた。出来上がった作品を手にした市長は、フレームに収まった思い出の家族写真を眺めながら、世代を超えて繋がる写真の力に感銘を受けている様子だった。
今回のイベントでは、徳山駅周辺5箇所に展示・体験会場を設置。銀座中央街ではシャッターをギャラリーに見立てて街の記憶を語る写真を、周南市役所にはフォトスポットや林忠彦賞受賞作品を展示した。
さらに銀座中央街の立ち飲みバー「Suzume Stand」と「COFFEEBOY PH通り店」では、写真幸福論オリジナルドリンクを開発。展示された写真とともに楽しめるコラボメニューを提供している。
記者が出版業界に足を踏み入れた30年ほど前は、撮影といえばフィルムカメラ。編集部内の冷蔵庫にストックしたポジフィルムを発表会なら1本、泊まりがけの取材なら5本取り出して現場に向かっていた。1本のポジフィルムで撮影できる枚数は、最大で36枚。そう、1本しか持って行っていない発表会では、それ以上の枚数は撮影できなかったのだ。そのため構図をしっかりと考えて、「今だ!」という瞬間にしかシャッターは切れなかった。
ところがデジカメの時代になり、スマホでも高画質な画像が撮れるようになった現在はどうだろう。ここ最近の発表会で撮影した枚数の平均を出したところ、なんと200枚。タレントが登壇する場合には500枚を超えることも。
枚数を気にせず、パシャパシャ撮影したらどうなるか。記事の中に写真を載せなければならない我々メディアの場合、コレ!という1枚を選定するのが大変な作業になってしまう。それでも1枚ずつ画像をチェックする我々はまだいい。とくに発表する機会のない人の場合は、撮影したことも忘れてスマホの中で長い間眠らせてしまうことになるなんてこともざらにあるのではなかろうか。
やはり「この場面を残しておきたい」と思って撮影したのであれば、プリントしてアルバムに入れるなり、フォトフレームに入れて飾るなりしたいもの。今回のイベントを通して、そう強く感じた。