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2019年~2024年の5年間で、各年10月31日時点で登録されている「ブラックフライデー」を含む予定が、毎年どの程度登録されているのか調べてみると、登録予定1万件あたりの「ブラックフライデー」関連予定の出現数は年々増え続け、2024年は2023年の約2倍、2019年の約4倍もの予定が登録されていることがわかった。
また、年内の月別の予定登録数の推移を見てみると、2023年と2024年は2022年には見られなかった6月頃の予定登録が確認された。近年は11月だけでなく6月にも「夏のブラックフライデー」と銘打ってセールを行ったり、一般的なブラックフライデーシーズンよりも早めにセールを行ったりするケースが増えてきており、その傾向が予定登録数の伸びにも繋がっていると推測される。
さらに、年代別で2024年の「ブラックフライデー」関連予定を登録した人の割合を見ると、登録割合が最も多かったのは30代、次いで20代、40代と続き、若い世代を中心に多くの予定が登録されていることがわかった。
ブラックフライデーが他のセールイベントと比べてどの程度盛り上がっているのかを検証するために、日本の2大ECモール「Amazon」と「楽天市場」に関する2023年の予定登録数を調査。その結果、ブラックフライデーのセールが行われる11月下旬に、一年で最も多くの予定が登録されており、ブラックフライデーが大きな注目を集めていることが窺えた。
次に、EC以外に店舗での盛り上がりの状況も検証するため、日本で初めてブラックフライデーを導入したと言われる「トイザらス」に関する予定数が2023年の1年間でどのように推移したのかを調査。その結果、おもちゃや子供用品の購入時期として一般的にイメージされやすいクリスマスシーズンを上回り、ECサイトと同じくブラックフライデーシーズンの予定登録数が年内で最も多かった。
■分析データについて
・2019年1月1日~2024年10月31日の期間で登録されたデータを対象として分析(登録ユーザー数は2019年1月時点で1200万超、2024年10月時点で6000万超)
・分析に使用したデータは、匿名性を保つために統計的に処理
ブラックフライデーはアメリカ発祥のイベントで、11月の第4木曜日に行われる感謝祭の翌日に小売店を中心にセールが開催されます。日本での導入は2014年にアメリカに本社を持つ「トイザらス」が店舗でのセールを実施したのが最初と言われており、ここ10年ほどで定着してきたまだ歴史の浅いイベントです。
今回の調査結果では、2021年頃からコロナ禍の巣ごもり需要を機にブラックフライデーの予定登録が伸び始めたことが読み取れますが、今年は特に円安や値上げにより、大きく予定数が伸びたものと推測されます。
国内の小売の代表的な商戦としては、年末年始の方が広く知られている印象ですが、今回の
調査結果からはブラックフライデーが一年を代表するセールイベントとして定着してきていることが読み取れたのではないでしょうか。
現状国内ではECサイト・ECモールでのセールが中心のブラックフライデーですが、今後よりイベントとして一般化するにつれ、発祥元のアメリカのように店舗でのセール開催も増えていくかもしれません。
物価高、さらに物入りな年末を前に懐も冷えるこの時期。消費者にとって「ブラックフライデー」はお得に買い物ができる救世主のような存在。「ブラックフライデー」が年末の一大セールイベントとして認知度が高まると共に、開催するお店がますます増えることを期待するばかりだ。
■TimeTree未来総研Webサイト
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