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【2】新陳代謝のサイクルを正常に整え、新しい細胞の再⽣を助ける「ビタミンB2」
■ビタミンB2の働き
⽔溶性のビタミン「ビタミンB2」は、糖質、脂質、タンパク質の代謝、エネルギー産⽣に関わる酸化還元酵素の補酵素として働く。糖質の代謝に関わるビタミンB1に対して、ビタミンB2は特に脂質の代謝を助け、⽪膚や粘膜、髪、⽖などの細胞の再⽣に役⽴ち、「発育のビタミン」ともいわれ発育促進に⽋かせない栄養素だ。
■乾燥肌対策に⽋かせない理由
⽪膚や髪、⽖の細胞の再⽣や保護に関係している成分で、加えて脂質代謝を助けるので、過剰な⽪脂分泌を抑制することで⽑⽳の開きやニキビ、肌荒れの予防にも効果的。そのためビタミンB2が不⾜してしまうと、肌のバリア機能が低下し、乾燥が原因の肌トラブルや過剰な⽪脂分泌などを招く可能性がある。
■ビタミンB2が摂れる⾷材とおすすめの摂取⽅法
レバーやうなぎ、⾁、⿂、アーモンドなど幅広い⾷材に豊富に含まれる。のりや乾燥わかめ、⼲しシイタケなど乾物にも多く含まれるが、1⾷あたりに⾷べる量を考慮すると、それほど多くはない。また、⽔溶性のビタミンは酸や熱で分解されやすい栄養素だが、ビタミンB2は⽐較的に強く、調理による損失が少ない栄養素だ。⼀⽅、光やアルカリには分解されやすい性質を持っているので、調理前の⾷材は冷暗所など光が当たらない場所に保管したい。肌のターンオーバーを促す働きを期待する場合には、タンパク質やコラーゲン⽣成を促すビタミンB6と⼀緒に摂るのがおすすめ。⽔溶性のビタミンB2は尿と⼀緒に体外に排出されやすく、体内にとどまりにくい性質なので意識してこまめに補給することが⼤切。エネルギー消費量が多い⼈ほどビタミンB2を必要とするので、スポーツをする⼈は積極的に摂るように⼼がけよう。
【3】タンパク質の分解を助ける「ビタミンB6」
■ビタミンB6の働き
エネルギー代謝の補酵素として重要なビタミンで、特にタンパク質の分解を助けるため、摂取量が多い⼈ほどビタミンB6の必要量も多くなる。免疫機能の正常な働きの維持、⽪膚の抵抗⼒の増進にも必要で、⾚⾎球のヘモグロビンの合成にも⽋かせない。また、肝臓の脂肪蓄積を防ぎ、肝脂肪の予防にも効果を発揮する。
■乾燥肌対策に⽋かせない理由
ビタミンB6の代表的な働きは「タンパク質」「脂質」「炭⽔化物」の代謝。それに加え、⽪脂の分泌をコントロールする役割も担っており、肌の健康には⽋かせない栄養素だ。⽪脂が正常に分泌されると乾燥肌が改善し、ニキビや吹き出物も出来にくくなる。同時に肌のバリア機能も向上するので、冬時季でも調⼦よく過ごすことができる。
■ビタミンB6が摂れる⾷材とおすすめの摂取⽅法
⽜、豚、鶏⾁、レバーやマグロをはじめとした⿂の⾚⾝、ひまわりの種やピーナッツなどの種実類に多く含まれる。動物性⾷品、植物性⾷品にかかわらず、多くの⾷材から摂取することができるが⽔に溶けやすく、酸や光に弱いため、冷凍⾷品や加⼯⾷品で取り⼊れると効果は減少してしまう。刺⾝など、できる限り新鮮な状態で摂取することをおすすめしたい。
⾷欲の秋は、実は美肌のための季節。なぜなら、秋は野菜や果物から⿂介類まで、旬を迎える美肌のための⾷べ物が豊富だから。そんな⾷べ物をバランスよく摂ることで、乾燥肌などの肌悩みを防いで、美肌をキープすることができるのだ。ここでは、上記で紹介した乾燥肌対策に摂りたい栄養素を含む⾷材を利⽤した旬レシピを、ココメディカルクリニック院⻑の泉さくら先⽣がご紹介。
秋の味覚の代表的な⾷材のひとつが、この時期脂がのっていて美味しい「さんま」。
栄養たっぷりのさんまは、健康にとても良いですが、乾燥肌対策で紹介した栄養素「ビタミンB2」・「ビタミンB6」が豊富な美肌⾷材です。美容オイルとして有名なオリーブオイルと⼀緒に和えることで、美肌の相乗効果を感じられるレシピです。さらに、ナイアシンが豊富なカシューナッツやアーモンドを砕いて上からまぶして頂くと、美肌効果に加え、また違った⾷感も楽しめるのでおすすめです。
【材 料】 1⼈分
・さんま(刺⾝⽤)…1尾 ・レタス…1枚 ・⻘ネギ…1本 ・⽟ネギ…1/4本
【ドレッシング】
・醤油…⼤さじ2 ・塩…少々 ・砂糖…⼩さじ1 ・オリーブオイル…お好みで
・柚⼦胡椒 少々
【トッピング】カシューナッツ・アーモンド・・・お好みで
【作り⽅】 調理時間10分
❶⽟ねぎ、⻑ネギは薄切りにし、⽔にさらして、⽔気を切る。レタスは1⼝⼤にちぎり、さんまは⽪、⾻を取り、削ぎ切りにする
❷調味料は全部容器に移し混ぜてドレッシングに、カシューナッツやアーモンドはミキサーや麺棒などで粉砕しておく
❸最後にサンマ、野菜を盛り付けし、ナッツ、オリーブオイル、ドレッシングの順に上からかけて完成︕
ココメディカルクリニック院⻑ 泉さくら⽒
⽇本⽪膚科学会⽪膚科専⾨医
琉球⼤学医学部卒業/東京⼤学医学部附属病院⽪膚科・都内美容⽪膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。⼀般⽪膚科、美容⽪膚科、アレルギー外来、⼥性外来を⾏い、近代⻄洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて⾏う統合医療を積極的に取り⼊れている。
「めざましテレビ」「林修のレッスン︕今でしょ」「なないろ⽇和」「それって︕︖実際どうなの課」などTV や雑誌に多数出演。
乾燥の季節でも、しっかりと保湿ケアを行い、栄養バランスの取れた食生活を続けることで、潤いのある健康的な肌を保つことができることが今回の記事でわかっていただけたことだろう。乾燥肌で悩む人は、この秋ぜひ取り入れてみてはいかがだろう。