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世界五大ウイスキーの1つとして数えられるバーボンウイスキー(アメリカン・ウイスキー)。最近では、居酒屋などでもメーカーズマークやジム・ビームといった銘柄を取り揃えていることもあります。
しかしながら、その他の銘柄については意外に知らないという人も多いのでは?広大な国土を誇るアメリカですから、そのウイスキーの種類、銘柄も多種多様。様々な味わい、個性のある魅力的なバーボンがたくさん存在するんです!
今回は、そんなバーボンの世界にこれから足を踏み入れたいという方に向けて、専門家に「初心者におすすめのバーボン10選」を教えてもらいました!
プロフィール
様々なBARで経験を重ねた後、2019年西新宿に「BAR Liquid Ruby」を開店。バーボンウイスキーを主としながらも、幅広く希少な蒸留酒を揃えていることに加え、クラシックカクテルや旬のフルーツカクテル等、ここでしか飲めないお酒が沢山。
初心者のみなさんに絶対的におすすめしたいバーボンが「エライジャクレイグ」です。
最初(世界初)のバーボン製造者とされ“バーボンの父”とも呼ばれているエライジャ・クレイグ牧師の名前を冠にしたブランド「エライジャクレイグ」。彼のの名に恥じないためにと、企画から25年かけて製品化されたといううプレミアムな1本になっています。
バニラ、果実、ミントのような香りに加え、濃厚な甘みにと渋味のバランスも絶妙。どんな飲み方にも対応してくれる、万能なバーボンです。
ストレートやロックが苦手という方であれば、ハイボールで楽しんでもバーボンの魅力を感じられると思います。
これからバーボンの世界にどっぷりハマりたいという方にこそ、“バーボンの父”が由来となった原点的なこちらの1本を味わってほしいですね。
専門的なBAR以外にも居酒屋やカラオケなど、比較的取り扱い飲食店の多いウイスキーとして知られている「フォアローゼス」。通常ラインのものは口にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回おすすめする「フォアローゼス シングルバレル」は、ローゼスの中でもこだわりの強い1品。マスターディスティラーが厳選した1種の原酒のみをボトリングしているため、1樽からわずか235本しか生産できないというプレミアムなバーボンになります。
「シングルバレル=1樽のみを使用する」ということで、同じ銘柄であってもその味わいが微妙に異なるのも面白い点です。
総称して味はフォアローゼスらしい華やかでフローラルなところが特徴。さらにバーボンらしいスパイシーさも兼ね備えているので、“バーボンの美味しい部分”をしっかり味わっていただけると思います。
銘柄の個性を堪能するのであれば、ストレートやロックで飲むのがおすすめです。
アルコール度数57%という、非常に男性的で骨太なバーボン「ノアーズミル」。“少量生産主義“”を貫き、数々の高品質なプレミアムなバーボンを発売する「ウィレット蒸留所」という家族経営の蒸溜所からリリースされるスモールバッチ商品です。
特筆すべきが、バーボンでありながら非常に強く感じるブドウのような風味。これは、蒸溜所付きの酵母による影響ということで他のバーボンからは感じることのできない同蒸溜所ならではの個性。
その秀でた個性をダイレクトに感じるためにも、ぜひストレートで楽しんでみてください。ストレートが強いなと思えば、少しずつ加水していくのもいいですね!
世界で最も多くの賞を受賞しているという、「バッファロー・トレース蒸留所」。ブラントンが所有するこの蒸溜所は、他の蒸留所よりもコーンの比率が高めなウイスキーを製造するのが大きな特徴です。
そんな蒸溜所が製造するプレミアムなバーボンウイスキー「イーグルレア 10年」は、アメリカの国鳥であるワシにちなんで名付けられた1本。蒸溜所の中でも、最も“理想的”な熟成が行われる場所で10年じっくりと寝かせ、味のピークがやってきた時に取り出され丁寧に手作業でボトリングされるという、まさにプレミアムな1本。
甘さが感じられながらも、焦がしのスモーキーさなども兼ね備えているバランスの良い1本は、ストレートやロックで飲むのがおすすめです。
アメリカの独立宣言よりも前に創業されたとされる、アメリカ最古の蒸留所「ミクターズ」。1989年に一度なくなってしまいましたが、ペンシルバニアからケンタッキーに移転するなど、いくつかの歴史を持ちながら今なおそのDNAを受け継ぎ復活し蒸溜を再開しています。
コスト度外視で美味しいバーボンを造るこの蒸溜所から発売されている「ミクターズ US1 スモールバッチ」は、熟成年数5年以上と比較的若いバーボンではありますが、ハチミツのような濃密な甘さがあります。特に炭酸で割るハイボールとして飲むのにおすすめの1本です。
また、バーボンを使用したカクテルベースとしても最適なので、カクテル好きであれば1本持っておいて損がないですよ!
ケンタッキー州最古の蒸留所ウッドフォード・リザーブが製造するシグニチャーとなる1本。通常、発酵においては金属製を採用するところが多い中、こちらでは木製の発酵槽を使用することで独特の味わいを作りあげています。
さらに、バーボンでは一般的に連続式蒸留機を使用するもののこちらでは単式蒸留機で3回蒸溜を行う、いわゆるアイリッシュウイスキーのような造り方を採用しています。そのため、他のバーボンよりもしっかりと風味が残りながらも、クリーンでスムースな口当たりに仕上がります。
コーンの甘さもしっかり感じられて、樽由来のビターさやチョコレート、ナッツの風味を感じられるため、ストレート・水割り・ロック・ソーダ割と、どんな飲み方にも対応してくれる万能な1本です!
ノアズミルと同じ「ウィレット蒸留所」で造られる「オールドバーズタウン エステートボトルド」。競走馬の名前から名付けられたということウイスキーは、ケンタッキー産の原酒を独自に熟成&ブレンドして造られた商品です。
コーンの配合が多く、ノアズミルよりも甘さが強く樽由来の木の風味、ぶどうのようなニュアンスを強く感じます。
甘みに加え、スパイシーさも兼ね備えながらも飲み口は非常に辛口のため、今回紹介するバーボンの中では少し通好みな1本といえるかもしれませんがソーダ割り(ハイボール)にすることでキレの良いすっきりとした味わいを楽しめます。
世界的に有名なバーボンブランドである「ワイルドターキー」の蒸溜所で造られた1本です。元々の最高責任者であったジミー・ラッセル、息子のエディ・ラッセル2人の親子で作った傑作として、2人の姓である“ラッセル”の冠がつきました。
樽の内側を焦がし(チャー)したオーク樽で10年熟成させたことで、上品な甘さの中に、ほんのり香るスモーキーと炭(チャコール)のニュアンスを感じられる、ドライかつスパイシーな味わいを実現。
おすすめの飲み方はロックorソーダ割。ロックは加水によって変化する味わいを楽しめますし、ソーダ割りでもワイルドターキーの強い個性が失われません。長期熟成させたバーボンらしい、リッチな味を楽しんでみてください。
他のバーボンとは異なる珍しい造り方をしているのが、この「ドックスウィンソン オルター イゴ トリプルカスク」。購入した原酒をシェリー・オロロソ、シェリー・ペドロヒメネス、コニャックの3つの樽で熟成後ブレンドしている商品です。
形容される香りは、クラッカージャック、ナッツブリットル、チョコレートカバードカラメル、焦がした砂糖、チェリーなど。乾いた樽の香りに2種類のシェリー樽由来の香ばしさと、非常に複雑なブレンドされた味わいは唯一無二。
その味わいを楽しむためにも、ぜひストレートで楽しんでみてください。
「オールドエズラ 7年 バレルストレングス」は、アルコール度数58%と今回紹介するバーボンの中で最も度数が強い1本です。
内側を焦がし(チャー)したホワイトオークの新樽で7年間熟成。その後、加水せずにボトル詰めした商品です。バニラやシナモンといった、バーボンらしい甘やかな香りながらすっきりとドライで力強い味わい。
ドライで辛口な味わいはまさにど真ん中直球なので、バーボンを嗜む人が好むことの多いテイストですね。このバーボンが好みだと、どんどんと他のバーボンにもハマっていくと思いますよ!
もし、ご自身でバーボンを購入するのではあれば“あまり安すぎない”ものを検討してみてください。もちろん、値段が全てではありませんし、安いバーボンの中でも美味しいものはたくさんあります。しかしながら、やはり値段が安いバーボンは熟成年数も少なく“バーボンらしいテイスト”が薄くなりがちなんです。
バーボンは熟成年数がラベルに記載されていないことも多々あるので難しいのですが、3~4000円程度のレンジの商品を選べばある程度熟成年数があるので、まずはおすすめですね!
他の国のウイスキーと比べても、個性が強く香りも強いのがバーボンの魅力の1つだと思います。だからこそ、それぞれの蒸溜所ごとの特色が楽しめますし、新しい出会いが面白いんですよね!
日本ではウイスキーはハイボールで飲むのが主流かもしれませんが、個性的なアロマを存分に楽しむためにも一度ストレートやロックでも飲んでみてください。
「ストレートじゃ強すぎる」という方は、徐々に水を加えていきながらいい具合のバランスをみつけて楽しむのもおすすめ!
この記事が、素敵な“バーボンライフ”を送るきかっけに少しでもなってくれれば、嬉しいと思っています。
店舗名 | BAR Liquid Ruby |
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住所 | 東京都新宿区西新宿7-1-4 ゼンコウビル 3F |
電話番号 | 03-6908-6664 |
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