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ちょっとした自分へのご褒美で、いつもとは違ったお酒が飲みたい。新しいお酒との出会いを求め検索するも、飲み方の提案としてオシャレなカクテルばかり出てくることはないでしょうか?家で材料を揃えるのは大変だし、もっと手軽に美味しく飲める方法はないのだろうか。
そこで、店舗やネットで手軽に手に入るいつもとは少し違ったお酒、そしてそれをスーパーなどで買えるもので簡単に美味しく飲む方法を、神楽坂を拠点に活動するバーテンダー、うみだいさんに聞きました。
杉山
以前飲んだ「バーレンメット」はすごくサッパリとしていて飲みやすかったのですが、他にどんな味のものがあるんですか?うみだい
原料が蜂蜜と水、酵母菌だけだからこそ、蜂蜜の種類とか産地とか酵母がなんだとか、組み合わせ次第で数え切れないほどの味の種類があるんだよね。大まかに「古典派」と「モダン派」と言ってもそれぞれが全く違う味わい。杉山
蜂蜜って花ごとに香りが違うし、そこに製造される地域の気候や環境の要素が加わると、甘さやコクも変わってきそうですね。うみだい
そうなんだよね、味のタイプと蜂蜜の種類とかで大体の分類はできるけど、同じような味ってのがなかなかないかもね。杉山
バーレンメットと同じ古典派で、全然味が違うものとか飲んでみたいです。うみだい
だったらこれかな、「クラシュトルヌィ」ってポーランドのミードで、等級的にもバーレンメットより濃い感じ。王侯貴族だけに振舞われた秘伝の蜂蜜酒とも言われてるんだよね。杉山
ありがとうございます!色から全然違いますね、すごく濃い色。うみだい
このままでも美味しいし、冬とかはシンプルにホットミードも良いよ。小鍋で温めて、沸々としたらグラスに移して、レモンスライスとクローブを散らすとか。温めるとフルーティーさがより出てくるからね。杉山
前回飲んだバーレンメットに比べてかなり味が濃いなって感じました、私はこっちのほうがミルクと合いそうだなと。うみだい
そうそう、等級っていうのもあるんだ。クラシュトルヌィは「ドゥヴィニャク」って等級。杉山
蜂蜜と水の割合で等級が違うんですね。蜂蜜が多いと発酵するのかなとも思いますが。うみだい
そうなんだよ、蜂蜜って抗菌作用が強くて、たくさんの蜂蜜を使って発酵をかけようとすると酵母菌を蜂蜜が殺していっちゃう。でも蜂蜜と一緒に果汁とかスパイスとかを加えたうえで醸造かけてあげると、抗菌より発酵のスピードの方が早まるから、たくさんの蜂蜜を使って発酵させることができる。杉山
なるほど、等級が上がるにつれて、国によっての違いがかなりありそうですね。うみだい
あとポーランドのミードって熟成をかける傾向もあるね。等級によって熟成年数が大体2年刻みくらい違って、等級が上がるほど熟成年数が長くなるって言われてるよ。うみだい
これもまた無糖の紅茶で割ってあげるとサッパリとして、夏にピッタリなカクテルが出来たりする。杉山
蜂蜜と紅茶って相性良いですね!そしてレモンが入ってるのでサッパリしてますね、ずっと飲んでいられそうな。うみだい
蜂蜜のお酒って聞くと甘そうな印象だけど、どれをどうやって飲むかによって全然違った味を楽しめるから、色々試してみると楽しいと思うよ。