IKEA(イケア)で販売しているオリジナルの薄型モバイルバッテリー『FINDLA(フィンドラ)』。シンプルなデザインはイケアっぽくてかわいいし、5,000mAhという容量はわりと実用的です。価格は1,999円で買いやすい。そういえば同じくイケアの10,000mAhモデル『SOLBANA』は性能的にけっこう良好な製品でした。


『FINDLA』も同じく“買い・おすすめ”なのでしょうか? ガチ検証してみました。(mitok編集部)



イケア『FINDLA(フィンドラ)』5,000mAh / 1,999円





バッテリー(リチウムポリマーセル)



基板




放電グラフ



バッテリーに5.0V/1.0Aの負荷をかけ続け、終止電圧(バッテリー充電1回分の寿命となる目安の電圧、モバイルバッテリーの場合は4.5V)に下がるまでの時間。1回の充電でもっとも長く使えるモバイルバッテリーの指標となる。


負荷テスト



1Ahあたりの容量コスパ(5,000mAh級製品との比較)



※『cheero Power Plus 〜』は5V 2A負荷テストのため4.5V終始時間は参考値。


検証結果まとめ



  • 充電池 リチウムポリマーセル 706092 3.7V 5,000mAh

  • 公称容量 / 実測容量 5,000mAh / 3,758Ah(3.7V換算・誤差-24.8%) / 2,781mAh(5V換算)

  • サイズ / 重量 65×118×10mm / 126.9g

  • コントローラー HOLTEK HT46T064B

  • microUSB固定 穴2 ハンダ4カ所 強度◯

  • USB固定 基板埋め込み+ハンダ2カ所 強度△

  • 60分後電圧 4.93V

  • 識別電圧 Apple 1.0A自動(Fintek F75198)

  • 1.0A負荷放電時間 170分38秒

  • 最大供給電流(公称値) 1.26A(1.0A)

  • 1Ah単価 531.9円(本体1,999円)


総合評価 ★★★☆☆



結論からいえばイケアの薄型モバイルバッテリー『FINDLA(フィンドラ)』は“待て”だろう。


供給電流は公称スペック(1.0A)を超える1.26Aで良好だが、1Ahあたり531.9円という容量コスパの悪さが気になる。実測容量(3.7V換算)は3,758mAhで公称値との誤差は-24.8%だった。他社製品と比べると平均以下の数値だ。


本製品は押出成形のアルミ筐体が使われている。放熱性が高く、見た目的にもよいものの、アルミ素材は強度が低いため、外部から圧力を加えられた(強く押された)場合、内部回路と接触してショートする危険性が考えられる。アルミ筐体の裏面に絶縁構造の層が欲しかった。


なお、イケア製モバイルバッテリーを選ぶなら、以前に検証した『SOLBANA(ソルバーナー)』のほうがおすすめだ。『FINDLA』と同じ1,999円(ファミリー会員価格)ながら公称容量は10,000mAhと多く、実際の性能も良好だった。コスパもはるかに良い。ただし、重量は100グラムほど重く、厚みは2倍に増すため、サイズ感と相談して選択してほしい。


※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。


情報提供元: ミトク
記事名:「 イケアの薄型モバイルバッテリー『フィンドラ』は買っても大丈夫? ガチ検証してみた結果…!