日ごろ漫画やゲームで慣れ親しんでいるファンタジーの世界。魅力的なキャラクターがたくさん登場しますよね。


そんなファンタジー世界観のイラストを描くためのコツを、イラストレーターの天野英さん(Twitter)にレクチャーしてもらいました。


第2回は「剣の構えの描き分け方」。数多くのゲームに携わってきたプロの考え方、技、ご参考にどうぞ!



※本企画は新刊『萌え絵の教科書 vol.5 ゲーム絵師が教える! ファンタジーイラストの基本ルールと魅せるテクニック』(天野英 著)から一部を抜粋したものです。


剣の構えの考え方


基本的な剣の構え方を説明しましょう。剣士にも様々なジャンルがあり、流派や武器の特性によって、それぞれに異なる構え方がありますよね。性格によるところもありますが、ここでは大まかに3つのパターンを紹介していきましょう。


戦士パターン



剣闘士や兵士などに共通する構え方です。騎士に比べて荒々しいイメージで、腰を低く落とし、足を広げどっしりと体を安定させます。ポイントとして、へっぴり腰に見えないよう前かがみになり過ぎず、重心が安定した体勢を描くことを意識しましょう。


戦闘の構え方というのは、運動をするのと同じように、すぐに反応して動けるような予備動作(タメのポーズ)をとることが重要です。スポーツ選手を見るとわかりますが、試合中はいつも何かしらの動きの準備をしています。このような事から、動的なイメージを与えたいときは「力を溜める動作」を意識しましょう。


騎士パターン



騎士または聖騎士に適した構え方です。背筋を伸ばして胸を張ることで、規律正しくピシッとした印象にできます。


戦士パターンとは対照的に、脚をまっすぐ伸ばすことがポイントです。足を開かず、かかとを揃えてもそれらしくなります。騎士という役職は、国や王族に仕える役職というイメージが強いため、品行方正な動作で描くとそれらしく見せることができます。


侍パターン


侍の構え方です。基本は剣道の構えを参考にしましょう。これまでのパターンと違うのは脚を前後に開いている点です。


絵的な派手さがほしいときは、腕を振り上げるなどしてアクションポーズを崩していくのがポイントです。


力強いイメージの際は戦士に近く、静のイメージの際は脚の開き具合をひかえめに、所作に優雅さがあると美しくなります。



萌え絵の教科書 vol.5 ゲーム絵師が教える! ファンタジーイラストの基本ルールと魅せるテクニック



立体感のある剣を描く方法は? 重厚感な鎧をデザインするには? 魔法のエフェクトの描き方は?  エルフやドワーフをそれっぽくするには?


コンシューマ・モバイルを問わず多くのゲームに関わってきたイラストレーターが、そのノウハウを活かして、印象的なキャラクターの作り方を伝授! 剣や鎧・魔法の杖・ドラゴンなど、ファンタジーの世界観を盛り上げる小道具・モンスターを描くテクニック。それっぽく見せるためのルールも大公開!


著者|天野英(あまの・はな)


元ゲーム制作会社所属のイラストレーター。ライトノベルなど小説の装丁、TCG やゲームのキャラクターイラストを中心に活動中。



  • 価格|定価2,160円(本体2,000円+税)

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情報提供元: ミトク
記事名:「 プロのファンタジー絵師は「剣の構え方」をこう描き分ける