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多くの人は、小学生のころ、夏休みの早朝に公園でラジオ体操をしてスタンプを押してもらったという記憶があるのではないでしょうか? そして大人になった今では、ラジオ体操をやる機会など、ほとんどなくなっていることでしょう。
しかしそれはもったいない! 普段運動をしていない大人も、「ラジオ体操第一」を毎日やることで、体にいい4つの効果が期待できるのです!
今回は、交通事故の後遺症を克服すべくリハビリやトレーニングについて勉強と実践をし続けた結果、人体のしくみに詳しくなり、いまではトレーナーやマッサージ師としても活動している月詠先生に解説をしてもらいました(後遺症は完治したそうです)。
誰もが小学生のころにやったことがあるラジオ体操。特に第一は、いまでも体が覚えているのではないでしょうか? 実は、このラジオ体操第一、大人がやっても十分に役に立つんです!
ラジオ体操第一には、大まかに言って4つの効果を期待できます。具体的には「血行促進」「肩こり対策」「背骨や腰椎のゆがみ対策」「呼吸を大きくする」です。以下で、これらについて説明していきましょう。
ちなみに、ラジオ体操第一は13の運動によって構成されています。詳しくは、かんぽ生命の解説や、NHKの図解を参考にしてください。
まず、運動をすることで血行が促進され、酸素や栄養が末端の細胞にまできちんと運ばれるようになります。細胞の代謝が正常に行われることで、肌のくすみが取れたり、張りが出たりといったことが期待できます。
また、脳は非常に多くエネルギーを必要とする臓器です。血行促進により脳細胞が活性化すれば、頭もスッキリ。朝にラジオ体操をしておけば、その後の1日の活動がはかどることでしょう。
特に「2.腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」や「11.両脚で跳ぶ運動」などで下半身の筋肉を刺激して血圧を上昇させることが、血行の促進には重要。よく「足は第二の心臓」といいますが、まさにその通りなんですね。
「3.腕を回す運動」をはじめとして、ラジオ体操第一には腕を振り回す動きがたくさんあります。これらの運動により、肩こりの原因となりやすい僧帽筋、棘上筋、菱形筋をリラックスさせることが可能。こりの軽減を期待できます。
特に現代人は、腕を上げる行動をあまりしなくなっていて、棘上筋が弱りやすく、これが四十肩の主な原因とも言われています。つまり、四十肩の予防にもなる可能性があるのです。
ラジオ体操第一は、背骨や腰椎のゆがみ対策にも有効です。人間は、自分にとって楽な姿勢を取りがちなのですが、それが原因となって背骨や腰椎に変な癖がつき、ゆがみが痛みとなって現れることがあります(腰痛など)。
「5.体を横に曲げる運動」「6.体を前後に曲げる運動」「7.体をねじる運動」「10.体を回す運動」は、背や腰の筋肉を伸ばす運動となっています。これらの運動で周辺の筋肉を適切に動かしてやることで、背骨や腰椎を本来の位置へと戻す効果がある、と考えてください。
さらに、ラジオ体操第一には胸部を開く運動が組み込まれています。具体的には「4.胸を反らす運動」「9.体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動」などです。胸部を開くことで得られるメリットとして、呼吸機能の促進があります。普段の呼吸が深く大きくなることで、全身への酸素供給量を増やせるのです。
また、胸が縮こまっていると、肩を使って息をするようになりがち。それが肩こりの原因になったりするので、その予防にもなります。
さて、ラジオ体操は、適当にやっているだけでは意味がありません。正しい動きをすることが大切です。本気でやると、けっこう息が上がってしまうものなんです。前述したかんぽ生命の解説や、NHKの図解を参考にしつつ、鏡などで自分のフォームをチェックするといいでしょう。きれいに体操できるようになれば、効果は抜群ですよ!
ちなみに、ラジオ体操は以下のスケジュールで放送されています。
これらの時間にテレビやラジオの前にいられないという人は、かんぽ生命がYouTubeにアップしているラジオ体操の公式動画を再生しながらやってみましょう。