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「VRChat」の今後の方針が明らかになりました。
1月18日、VRChat社はYouTubeに動画をアップロードし、クリエイターエコノミーにおける今後の方針を発表しました。また、今年の目標についても明らかにしています。
クリエイターエコノミーとは、VRChat社が推進しているコンセプトです。これは、消費者である個人が、クリエイターとしても活動して収益を得られる、双方向の経済圏を指します。
去年11月22日には「Paid Subscription」というサービスが発表され、「クリエイターエコノミー」実現の最初の一手が打たれました。弊メディアでもこれを取り上げ、記事にしています。
このサービスは、クリエイターがサブスクリプションを設定し、プレイヤーに特典を付与できるというものです。この導入によって「VRChat」内のクリエイターは、より円滑で、透明性の高いやり取りができるようになりました。
今回公開された動画からは、クリエイターエコノミーが一般の人にも実装され、さらに便利になっていくことがわかります。発表された新機能について見ていきます。
公式デベロッパーアップデート動画(https://youtu.be/mgcAvzNVmRo)より引用
先日発表された「Paid Subscription」は試験運用中であり、一般のユーザーはまだ使用できません。
今回の動画でVRChat社は、「収益化はすぐにできるようになる」と報告しました。ただVRChat社は、「クリエイターエコノミー」の実装を慎重に進める意向です。まずは選ばれたクリエイターのみに権利を付与する予定だということです。
今後数か月間は、データに基づいて候補者を慎重に選ぶ予定です。また、2月の終わりまでに数回、応募フォームを作成するか、または候補者になるための選考プロセスを設ける予定であるとのことです。
選ばれたメンバーを対象に、まずは小規模からスタートし、徐々にシステムを拡大していく予定です。
公式デベロッパーアップデート動画(https://youtu.be/6B23zpIqgA8)より引用
また動画では、これから新しく導入していく機能についても触れられていました。買い切り機能と、サブスクリプションの自動購買です。
先日発表された「Paid Subscription」は、グループ機能を利用したサービスです。特定のグループに所属しているユーザーにとっては利便性の高い機能ですが、クリエイターにとっては、グループに所属していない人にモノやサービスを販売できないという欠点があります。また、一般ユーザーにとっても、グループに参加しないと欲しいものが買えないことが問題です。
そのため、モノやサービスを定期購入ではなく、買い切りで購入できるシステムの導入が進んでいます。この機能は、グループへの所属とは関係なく使える予定で、より「VRChat」内の経済活動が多様化することが見込まれます。
また、「Paid Subscription」は、サブスクリプションの自動更新ができませんでした。数か月分のサブスクリプションをまとめて購入することはできましたが、期限を過ぎると付与された権限がなくなってしまうのです。
自動更新の導入によって、期限が来るたびにサブスクリプションを購入する手間が省け、より取引の利便性が増します。
「VRChat」のクリエイターエコノミーに関して、現在計画されていることは以上です。
動画では、VRChat社の今後の目標についても触れられていました。今年は、公式が進めていることについて、より透明性を高めていくことが目標です。そのために、現在行っていることや、計画していることについて発信する機会を増やしていく予定になっています。
この方針にのっとって、2月22日には動画をアップして、次の施策について発表するとのことです。クリエイターエコノミーにとどまらない大きな発表があるとのことで、注目が集まります。
またVRChat社は、これまでビジネスにもコミュニティにもあまり効果がないことに時間を使いすぎたと振り返りました。今後は、ビジネス面、「VRChat」のコミュニティ面、両面にとって良い施策を取っていく方針です。
公式steamページ(https://store.steampowered.com/app/438100/VRChat/)より引用
VRChat社が動画で明らかにした方針についてまとめました。
VRChat社が推進するクリエイターエコノミーが実現すれば、「VRChat」のメタバースとしての完成度がより高まっていくでしょう。VRの世界でコミュニケーションをとるだけではなく、「VRChat」内で収益を上げることが容易になっていきます。将来的に、「VRChat」で生計を立てる人も出てくるかもしれません。
今年は、現在進行中のプロジェクトと将来の計画について発表する機会を増やすという表明もありました。今後も、VRChat社と「VRChat」の動向について、情報をお届けしてまいります。