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メタバースは、現段階で明確な定義はありませんが、一般的には「スマホやパソコンなどからアクセスできるオンライン上の仮想空間サービス」の総称とされています。
アバターを介して他のユーザーとコミュニケーションをとることができ、イベント開催や物の売買などが現実世界と同様にできる様々な活用方法が生まれています。
経済産業省が2021年に公開した「仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業 報告書」においては、メタバースを「一つの仮想空間内において、様々な領域のサービスやコンテンツが生産者から消費者へと提供」されることとして仮定義されています。
参考:仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業 報告書|経済産業省
近年メタバースは大きく普及しており、制作に関わる職種でメタバース業界への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。
その選択肢の一つであるUI/UXデザイナーがどのような仕事なのか、役割・魅力・年収について解説します。
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メタバースについてわかりやすく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
メタバースのUI/UXデザイナーは、メタバースプラットフォームのクオリティや評判に関わる重要な職種です。
求人ではUI/UXデザイナーとして募集されていることが多いですが、UIとUXは似て非なるものなので、それぞれの役割と二つの関係性を説明します。
UIとはユーザーインターフェースの略称で、ユーザーと製品やサービスとをつなぐ接点のことを指します。見た目や使いやすさなど、ユーザーが目にするもの・操作するもの全てが含まれています。
メタバースのUIデザイナーは、ユーザーが直接触れるインターフェースの設計をすることで、直感的な操作・メタバース内の情報や機能へのアクセスのしやすさを可能にします。
対してUXとは、ユーザーエクスペリエンスの略称で、ユーザーが製品やサービスを通じて得られる体験のことを指します。ユーザーがサービスを利用している間やその前後の感覚などが含まれます。
メタバースのUXデザイナーは、ユーザーがメタバース内での体験を円滑に行い満足感を得るために必要な手段を提供することで、「楽しい」「心地良い」と体感できるメタバースを作り出します。
簡単にUIとUXの関係性を説明すると、UIはUXの一部に含まれると言えます。メタバースを利用するユーザーが質の良い「体験(UX)」をするためには、「見た目や操作性(UI)」が優れていなければならないからです。
メタバース内でユーザーがアバターに自身を投影でき、シームレスかつ満足度の高い体験をするために、使いやすいインターフェースと使い心地の良いエクスペリエンスの両方を設計する必要があります。
Facebook社が社名を「メタ(Meta)」に変えるなど、メタバースは主に海外を中心に盛り上がっているイメージがあるかもしれません。
しかし、すでに国内でも多くの企業や自治体が参入し、新たなサービスが誕生し始めています。
とは言えまだまだ専門家は多くありません。今からメタバース業界にUI/UXデザイナーとして転職すれば、希少な人材として重宝されるでしょう。
メタバースに関わるデザインの面白さの一つとして、デザインする要素が多いことが挙げられます。2Dデザインに加え、3D空間でのインタラクティブな体験を新たに設計していくという大きなやりがいがあります。
また、メタバースには、スマートフォン、PC、VRと複数のデバイスに対応するマルチプラットフォームも存在します。今までのWebやアプリ、ゲームなどとは異なった新たな制約・課題や可能性に対応し未開拓のユーザー体験をデザインすることで、自分の幅も広げられるでしょう。
求人サイトに掲載されているメタバース業界のUI/UXデザイナーの年収を見てみると、300万〜700万円の範囲が多いです。中には1000万円以上の求人も見られます。
スキルや実績によって上がるため、元々UI/UXデザイナーとして働いている方の場合は、転職時にその経験が考慮され比較的高い水準の年収が見込めるでしょう。
下記リンク先の実際の求人の年収は、360万〜900万円となっています。
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結論として、メタバース自体の将来性は非常に高いと言えます。その中でデザインの重要な役割を担うUI/UXデザイナーについても、活躍のチャンスが大いに期待できます。
以下では、メタバース業界におけるUI/UXデザイナーの需要とキャリアパスについてご紹介します。
米国に拠点を置く大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーが2022年6月に発表したメタバースに関するレポートによると、2030年にはメタバース市場における収益規模が5兆ドル(約650兆円)に達すると予測されています。
国内市場については、三菱総合研究所(MRI)が発表したレポートにおいて、2025年に4兆円程度、2030年には24兆円規模が期待されるとの研究発表がされています。
参考:
メタバースの価値創造 (Value Creation in the Metaverse)|McKinsey &Company
CX2030:バーチャルテクノロジー活用の場としての広義のメタバース|三菱総合研究所(MRI)
メタバースの将来性が期待できる要因の一つとして、汎用性の高さが挙げられます。
ゲーム・エンタメ分野だけでなく、小売、ファッション、広告、音楽、製造、不動産、教育、医療、観光、金融など広い分野において以下のようなメタバースの活用が広がっています。
メタバースに参入する企業・制作する企業の増加に伴い、メタバース制作におけるUI/UXデザイナーの需要もますます高まっていくでしょう。
どんな空間で誰に何を体験させたいのかという目的を明確に定義してメタバース空間を作るために、エンジニアだけでなく優れたUI/UXデザイナーが必要となります。
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メタバース業界におけるUI/UXデザイナーのキャリアパスは、企業や個人の志向によって多岐に渡ります。
マネジメントの力も付けることで、ディレクターやプロデューサーを目指すことが可能です。
ゆくゆくは管理職としてマネージャーや役員などの道に進むという可能性や、フリーランスとして独立するという選択肢もあります。
また、他のスキルや職種とのかけ合わせにより、多種多様な展開も目指せる柔軟な職種とも言えます。
メタバース業界はまだ発展途上であるため、将来的に重要なポジションを開拓するチャンスが期待できるでしょう。
実際にUI/UXデザイナーとしてメタバース業界に転職するには何が必要なのでしょうか。
もちろん、求人によって必須要件・歓迎要件・求める人物像は異なります。
以下ではそれぞれを網羅的にご紹介しますが、応募したい求人に対して自分がマッチしているかどうかは求人ページの要件をよく確認しましょう。
メタバースのUI/UXデザイナーになるために、必ず取得しなければならない資格はありません。
特定の資格よりも、UI/UXデザインのスキル・経験が求められるでしょう。Web、アプリ、ゲームなどの開発にUI/UXデザイナーとして携わった実務経験、またはそれ相応のポートフォリオを提示できることは必須条件となっていることが多いです。
もちろん、Adobe XD、Photoshop、Illustrator等のツールを活用できるスキルも必要となります。
必須ではないものの、メタバースのUI/UXデザイナーの業務に役立つ資格は存在します。メタバース関連の資格及び、UI/UXデザイン関連の資格です。
メタバースマスター検定は、2022年に開始した新しい民間の資格検定です。メタバース関連の資格自体がまだ珍しいため、こちらにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
メタバースにはVRを活用したものも含まれるため、VR技術者認定試験も選択肢として挙げられます。
その他の資格では、UI/UXデザイン自体のスキルもしっかりと証明できるでしょう。
また、以下のスキルもあるとなお便利です。
ブロックチェーン技術を導入したメタバースプロジェクトもあり、今後も増加していくことが予想されるため、その知識も持ち合わせていると役に立つでしょう。
UnityやFigmaも、メタバースのUI/UXデザイナーの求人の歓迎要件によく記載されているスキルです。
ブランディングやマネジメントの知識があれば、ユーザーからどのように認識・評価されたいか明らかにした上での市場調査と計画立案を行うことで、一貫性のあるサービスを制作していくことができます。
さらに、メタバース開発でよく使用される「C#」「C++」「JavaScript」などのプログラミング言語やコードに関する知識があれば、エンジニアとの意思疎通がスムーズになり、生産性もアップするでしょう。
転職においては、要件をクリアしているだけでなく、企業の求める人物像に合致しているかどうかも重要なポイントです。
メタバースのUI/UXデザイナーに求められる人物像として挙げられるのは、以下の通りです。
メタバース制作に関わる立場なので、当然メタバースやVRへの興味・関心が求められます。
チームで仕事を進める上で、制作意図や思考を言語化する力や協調性などが求められます。
社内外の関係者はもちろん、必要であればユーザーともコミュニケーションを取り、UI/UXデザインに活かすことも考えられます。
メタバース制作は常に進化しています。企業としても新しい分野に邁進する過程において、チャレンジ精神があり主体的かつ積極的に業務に取り組める人材が好まれます。
メタバース業界未経験のUI/UXデザイナーでも、メタバース関連の求人へ応募し転職することは可能です。
メタバース業界での経験が必須要件となっている求人はほぼ見られません。他業界でもUI/UXデザイナーとしての経験があれば、十分そのスキルを活かすことができます。
とは言え、メタバースに関する最低限の知識は身に付けておくべきでしょう。
書籍や資料、ネットから情報収集することをおすすめします。実際にメタバースを利用し、全体像を理解することも大切です。
Meta社が提供するVRデバイスであるMeta Questの開発者センター内には、VRアクセシビリティ設計(UI/UX)についての指針が掲載されています。VRを活用したメタバースも多いため、こちらも参考にすると良いでしょう。
メタバースにおけるUI/UXデザイナーの転職活動は、一般的な転職活動と同じように、求人の探し方や応募方法を把握することから始めます。
以下では、求人の探し方と志望動機のポイントについて解説していきます。
Web3・メタバース領域に特化した求人サイト・転職支援サービス、またはメタバース関連のプロジェクトに携わっている企業のサイトなどから求人情報を収集し、応募先を選定します。
希望の求人が掲載されていなくても、Web3・メタバース領域特化の転職支援サービス「Web3.0 Jobs」でキャリア面談をすることで、企業とマッチングできる可能性があります。
「Web3.0 Jobs」では、求人の紹介だけでなく様々なサポートが受けられます。
職務経歴書や面接に関しての客観的なアドバイスや、条件面の代理交渉などに対応してくれるため、転職を有利に進めることができます。
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履歴書や職務経歴書などの応募書類を準備する上で、志望動機は最も重要な項目の一つです。応募する企業ごとに、以下のポイントを意識して簡潔にまとめましょう。
その企業を志望した理由について説得力のある内容を書けるよう、企業の事業内容やビジョン、業務内容についてしっかりと調べて理解を深めましょう。
その上で、自分の軸やキャリアビジョンなどとの接点を見出していく必要があります。
自分のこれまでの経験・スキルを転職先でどのように活かせると考えているか、根拠となる過去の実績やエピソードをもとに具体的かつ簡潔に書きましょう。
メタバースに関する知見があること、メタバースプロジェクトへの参加実績があることなど、メタバースに関する知識や経験があれば盛り込みましょう。
メタバース業界未経験であっても、興味・関心が強いことや、今後も積極的に学習やキャッチアップを行なっていきたいということをアピールしましょう。
メタバースは今後も急速に発展し、ますます注目を集める魅力的な分野です。
UI/UXデザイナーは、ユーザー目線でメタバース制作をする上で欠かせない重要な存在として需要が高まることが予想され、将来性も期待できるでしょう。
メタバースに興味を持ち転職を考えているUI/UXデザイナーは、ぜひメタバースに特化した求人サイトや転職支援サービスを活用してみましょう。
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