2007年に上演され大反響だった飯塚健監督のオリジナル戯曲を映画化した『FUNNY BUNNY』が、映画館&auスマートパスプレミアムにて同時ロードショーとなります。主演は出演作が続く人気俳優の中川大志で、自称“小説家”の主人公・剣持聡を圧倒的な存在感で演じ切っています。その役作り秘話を含め、映画にまつわる話を中川大志にきいた。


 


―主人公・剣持聡はダークヒーローですが、人を納得させるパワーがみなぎっていて、演じる上でも大変だったのではないでしょうか?


剣持の心の強さや彼の生きざまなど、そういう彼の強さは、剣持の経験してきた痛みや背負っている過去、生い立ちからくるものだと思ったので、そこは意識しましたね。人の本当の痛みがわかる、現実を知っているからこそ覚悟があるし、言葉に強さや重みがある。だからかっこいいし、人と全力で向き合えるんですよね。



―こういう強いキャラクターの場合、どういう役作りをするのですか?


どういう役柄の場合も基本的には自分自身に置き換えて役作りをしているのですが、剣持が背負っている痛みは、自分の中にあるのかなと最初は思いました。なので自分の記憶や過去をほじくり返して、そこに向き合って役作りをしましたね。それはなかなか大変な作業ではありました。



―その反面、本作に参加してよかった思うことはありますか?


もちろんあります。撮影中の記憶というか、その時に僕から見えていた漆原役の岡山天音君の姿や図書館のシーンの景色とか、そういうものの記憶がすごく鮮明に残っていて、その瞬間の剣持としての記憶がちゃんと残せた感じがあったので、それはすごく自分にとってはよかったなと思います。演じている時は役柄のことだけを考えていたのですが、そこを作品の一部として切り取ってもらったのでよかったなと思いますね。


―今回の剣持聡はご自身のキャリアの中でもチャレジングなキャラクターだったと思いますが、新たな課題みたいなものは見えたりしたのでしょうか?


それは作品によって毎回ありますね。完成した作品を観ると、もうちょっといろいろとやりようがあったなと思うことはありあます。その前の作品の現場では気が付かなかったことが次の作品の現場で気づくこともあるし、それは永遠と出てくるものじゃないですかね。それは剣持ならどうやるべきだったかとか役柄に関係する課題もあるし、自分のこれまでの役者としてのアプローチの課題もありますね。セリフによってもシーンによってもある。それの繰り返し、積み重ねみたいなところはありますね。


―仕事ではなく、日々の生活ではいかがでしょうか?


波がありますね(笑)。性格的にマイペースというか、スイッチが入るタイミングがあって、それが入らないと何事も出来ないタイプなんですよ。部屋の掃除でもなんでも。そのスイッチが入っていない時に何かを始めても、いい結果は出ないし効率も悪いので、何もしない時間も僕には大事ですね。そのスイッチが入るタイミングが自分でわかっているので、その後の頑張りというか努力はいいのですが、それまでが大変です(笑)。


―最後に映画『FUNNY BUNNY』ですが、公開を迎えていかがでしょうか?


僕にとっては、映画館の上映と同時配信は初めてのことです。監督とも話していたのですが、こういうご時世的な状況だと、映画館に行きたくても足踏みしてしまう方もいるだろうし、そういう中で観る手段が増えるということは、いいことだと思うんです。僕らにとっては、作ったのに観てもらえないことが一番悲しいことであり、観てもらわないと何も始まらないと思うので、このシステムはいいと思いました。



―映画は、お客さんに届いてようやく完成すると言いますからね。


今回は配信でも公開と同じタイミングでタイムラグなく観られるということで、映画館に行きたくても行けないという方にもお届けできることをうれしく思います。もっと広い意味では海外の方もいると思うので、いろいろなところでたくさんの方にこの作品を観てもらいたいです。


 






■タイトル:FUNNY BUNNY

■公開日:4/29(木・祝)より、映画館&auスマートパスプレミアムにて同時ロードショー

■配給:「FUNNY BUNNY」製作委員会

■コピーライト表記:(C)2021「FUNNY BUNNY」製作委員会

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