こんにちは、編集部の大田です。

先日縁あってあるオンラインセミナーへ参加する機会を得ました。

パラミロン研究会によるコロナ禍における新たな社会課題「不安疲労」の実態と 「腸ツホ」刺激によるアフローチ 多糖成分ハラミロン最新研究報告〜』というもの。

外出自粛が続く中でなんとなく体の調子が今までとは違うような感覚を覚えたり、テレワークなど生活スタイルが大きく変わったことで、QOL(quality of life)を考え直す機会が増えた方も多いだろう。専門的知識はなくともそんな方にとって示唆に富む模様を、素人なりにお伝えしたいと思います。

登壇者の先生方。専門的な内容でありながら素人でも理解できるように丁寧にお話いただいた。

(左)予防医療を専門とする医師の久保明氏
(内分泌・糖尿病専門医 / 東海大学医学部客員教授 / 医学博士)

(中)パラミロン研究会会長の矢澤一良氏
(早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所)

(右)消化器専門医の内藤裕二氏
(京都府立医科大学大学院医学研究科 / 消化器病専門医 / 医学博士)

■コロナ禍で生まれた新たな疲れ「不安疲労」

「パラミロン」とは一体何かという前に、まずは以下の調査結果をご覧いただきたい。

パラミロン研究会が 2021 年 1 月に男女 1,200 名を対象に実施したアンケートだ。これによると、過半数がこの 1 年間で不安疲労を感じることが増えたと回答していることがわかる。

この「何となくだるい」といった身体的疲労感と 「やる気か出ない」・「不安だ」・という精神的疲労感が結びついたものこそが、コロナ禍で顕在化した新しいタイプの疲労「不安疲労」である。

テレワークになって満員電車や望まない付き合いから開放されストレスも軽減されたはずなのに、不調と言わないまでもなぜか調子が上がらない、不安感が拭えない、といった方も多いだろうが、それこそまさに「不安疲労」だったのである。

ではこの疲労の原因はというと、自律神経の機能低下、つまり細胞の酸化のために体を動かすための基本ハフォーマンスか下がった状態であることのようだ。

自律神経には、活発な活動をするための「交感神経」と、体を休ませるように働く「副交感神経」があり、2つがバランスを取ることで体のパフォーマンスを支えているというのは一般的にも知られたことだが、このバランスが不安疲労対策にも重要だという。

■脳が感じる不安・ストレスと腸の関係性 「脳腸相関 」に大注目!

そして近年、脳が感じる不安・ストレスに対して腸からのアプローチが注目されているそうなのだが、そもそも生体にとって重要な器官である脳と腸は相互に密接に影響を及ぼしあっているんだそう。

また、腸は「第二の脳」とも言われているが、消化器専門医の内藤先生によるとむしろ逆ではないかとも思えるそうだ。

さらに、これは素人には思いもよらなかったことだが、消化管は消化・吸収の機能だけでなく、様々な化学的・物理的刺激を 感受するセンサーとしての役割を担っており、このセンサーは、より高度な免疫機能・内分泌機能・神経機能を制御するためのシステムというのだ。

言われてみれば、緊張からお腹が痛くなったり、逆にお腹の不調で行動や食欲が変化するなどは、我々も経験したことがあるのではないだろうか。それは脳と腸が密接に関連しあうメカニズムだったからなのか!とひどく納得した。

近年の研究で「腸→脳シグナル」の情報伝達により、 自律神経のバランス向上につながる系が分かってきたそうなのだが、 生物というものがおよそ栄養を摂取し不要物を排泄するという循環で成り立っているのなら、その根幹となる摂取する器官が生体に与える影響が大きいのはもっともな話だ。

■「パラミロン」とは

そこで注目されるのが「パラミロン」。パラミロンとは、 ユーグレナ(和名:ミドリムシ)だけが生成する細胞内に貯蔵される多糖体。

近年、腸管粘膜にある受容体などのセンサーである「腸ツボ」が物理的、化学的に刺激されることで、神経系・免疫系・内分泌系の細胞が活性化することが分かってきたそうだが、この腸ツボを物理的に刺激し、腸→脳シグナルを送り、 精神的・身体的疲労感軽減効果をもたらすものがパラミロンであるということです!

パラミロンは非常に珍しい物質で、その機能性についてはまだ解明途中だそうですが、パラミロン研究会では、様々な研究領域の研究者が集結し、パラミロンが人々の健康に寄与するために様々な活動を行っているとのこと。今後のさらなる研究が期待されます!

■終わりに

今回、「パラミロン」という素人には馴染みのない成分に関するセミナーでしたが、腸から脳へのアプローチで疲労軽減効果が見込めるこに加え、「脳腸相関」という非常に大切なことを学びました。

消化器官はだたの消化機能にあらず、体調を司る器官として、体を気遣う時にまずはお腹を労ろうと強く思いました。

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情報提供元: YESNEWS