医学生という言葉を聞いた時に、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。

今回は、「勉強ばかりしている」というイメージを持たれやすい、医学生の生活について紹介する。

体育会系サークルに入る

まず医学部に入学したら、多くの学生は体育会系のサークルや部活に入る。

高校時代まで、まったくスポーツをしていなかった学生までもだ。

これは、「周りの人が入っているから」という理由と、将来的に医師となった時に『縦のつながり』ができるからだ。

部活の種類によっては、将来、医学部の教授になりやすい部もある。

この時に入った部活が、それからの医師人生でのつながりに大きく関係するのだ。

バイトにいそしむ

医学生は、他の学部生と同じようにアルバイトをする。

飲食店で働くこともあるが、多くは塾講師や家庭教師が人気のバイト先だ。

中には、医学部入学を目的とした学習塾などの講師を務めることもあり、かなり時給が良い。

バイトで貯めたお金は、学費、旅行、留学、飲み会などに使われていく。

試験勉強に励む

医学部は、おそらく他の学部よりも試験の数が多い。

内科系の科目で10〜15種類、外科系の科目で10種類もある。

それに、麻酔科、救急科、病理診断科など、すべて合わせると約30種類もの科がある。

それらの試験がまとめて行われるため、かなりの勉強が必要だ。

その中には、毎年同じような試験問題しか出ない科目もある。

しかし、どの科目でもしっかりと試験対策をしなければいけないため、各科目に「試験対策係」という制度がある。

これは、まず数人ごとに担当科目を決める。

そして担当科目の試験の過去問や、出題される問題などを予想し解答を事前に作成する、講義内容のまとめプリントを作る、などの制度だ。

試験を落とさずにすべて通るためには、同期の学生同士で助け合うことが必要なのだ。

病院実習を頑張る

医学生には、約3年間の病院実習がある。

これは、5〜6人の班を作り、各科に数週間ずつ在籍して実習を行うのだ。

この実習では、患者と話したり病気を深く学んだり、医師の後ろ姿を見て将来働くイメージを持つ。

この際、レポートなどに追われる場合もある。

医学部6年間は長い

医学部は6年間ある。

6年間は実際、なかなかに長い。

勉強以外の時間も、十分にある。

医学生の多くは自分で何をするのか、何をしたいのかを考えながら、学生生活を送っているのだ。

執筆者:あやたい

医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。

日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。

情報提供元: TREND NEWS CASTER
記事名:「 医学生ってどんな学生生活!? 現役医師がその知られざる実態を紹介