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血糖が下がると、むかつきや不快感、疲労感、頭痛、力が入りにくいなどの症状が起こる。
アルコールを飲むと、身体にとっては有害物質なので、体内で分解される。
その分解の中心となるのが肝臓だ。
肝臓がアルコールを必死に分解すると、肝臓の他の働きが抑制されてしまう。
その働きのひとつが、糖分を作って血中の糖分を補充することなのだ。
アルコールを飲めば飲むほど、肝臓に負担がかかってブドウ糖が血中に放出されにくくなり、低血糖になってしまう。
健常者でも、10〜20%程度でアルコールを飲んだ後に、血糖が通常よりも下がっているという報告もあるので注意が必要だ。
特に、低血糖に注意すべき人は2通りだ。
まずは肝臓が悪い人だが、これはアルコールを分解するのが大きな負担となる他、分解するのに時間がかかるからだ。
次に、糖尿病の人も注意が必要だ。
糖尿病の人は、少しの体調の変化などでも、低血糖になりやすいからだ。
特に薬物療法を行っている方は、飲酒を控えた方が良い。
低血糖状態の時、まずすべきことは糖分を摂取することだ。
糖分と聞くと、まず思い浮かぶのは砂糖だろう。
しかし、砂糖には、果糖とブドウ糖が結合している。
実際に、血中に必要なのはブドウ糖なので、分解するのに一手間かかってしまう。
販売されている商品にもよるが、ラムネは90%以上がブドウ糖でできているという。
つまり、ラムネを食べると効率よく血糖が上がるのだ。
二日酔いになる原因のひとつとしても、低血糖がある。
つまり、二日酔いになったらラムネを食べてみる価値はあるが、低血糖以外の理由で二日酔いになっていたら効果がない。
いずれにしても、お酒はほどほどに楽しむのがおすすめだ。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。