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これは手術できて、取り除けたとしても、だ。
手術できないまで進行していた場合もやはり予後は悪い。
放置していると、便が詰まってしまって人工肛門を作らないといけない場合もある。
早期発見するのが最も大切だ。
直腸がんの患者さんは、早ければ40歳頃から発症する。
そして、50歳以上になると、急に発症数が増えるのだ。
直腸がんが発見される一番多い症状は血便だ。
これは自分自身で、便をだした時に血が混じっていると気づく人もいる。
40歳以降では、住んでいる地域や会社などで便潜血検査をおすすめされる。
場合によってはほぼ無料で受けられる。
やり方はすごく簡単であり、便を病院に持って行くだけだ。
そして、便の中に血が混じってないか調べる事になる。
痛みも伴わないので、様々な検診の中でもかなりおすすめの検査だ。
実際に、便潜血検査で引っかかって、そこから直腸がんを含む大腸がんが見つかることは非常に多い。
直腸がんを早期発見するのに便潜血検査よりも有効な方法が大腸カメラ、下部消化管内視鏡検査だ。
実際、便潜血検査で引っかからない直腸がんは山ほどある。
最近ではほとんどの病院で、検査中に眠り薬を使って、寝ている間に検査が終わってしまう。
検査の前には、腸の中を空にするために、専用の薬剤液を1リットル以上飲まないといけないことが多い。
しかし、直腸がん以外にも、大腸全体を観察できるし、小さな癌がたまたま見つかったら、その場で切除もしてもらえることがあるのでおすすめだ。
タバコ、飲酒、肥満などで直腸がんの発症リスクは高くなる。
他にも、食事の欧米化や脂肪分を摂り過ぎるとなりやすいと考えられている。
また、女性では、赤肉や加工肉などをよく食べているとなりやすいとされている。
直腸がんは、内臓の中でも悪性度が高く、早期発見が重要だ。
40歳以降では、便潜血検査や大腸カメラを一度はしてみてほしい。
あわせて、生活習慣の見直しも忘れずにしてほしい。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。