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まずは傷口をタオルやハンカチなどで少なくとも10〜15分は圧迫するのが重要。
圧迫しても血が止まらない、と感じることも多いだろう。しかし実際は、圧迫すればたいていの場合は止血できる。
なお、血をさらさらにする薬を飲んでいる方は、20分程度圧迫するのがおすすめだ。
大切なのは、ずっと圧迫し続けること。
途中で圧迫をやめて傷口を見たりすると止血の効果が薄れてしまい、圧迫している意味がなくなってしまうからだ。
完全に止血できなくても、圧迫している間に血が流れでてこなければ問題はない。
そのままタオルやハンカチをテープなどで固定して病院に向かえばよい。
傷口を洗うことで傷が汚染されるのを防げるし、細かい異物を洗い流せる。
この時に使う水は水道水で問題ない。
また、ぬるい水道水でしっかりと洗うことが大切だ。
痛みがひどい場合は無理して洗わないように注意してほしい。
病院で診察をうける時も、傷口を洗ってもらえる。
しかし、病院に到着する頃には傷口が乾燥して血がこびりついてしまっていることが多い。
そうなると洗浄効果がやや薄れてしまうので、ある程度自分で洗っておくのがおすすめだ。
ただし、洗浄することで再度出血してくるようであれば無理に洗わなくてもよい。
どのようなもので指を切ってしまったかについて、気をつけるようにしよう。
さびれた包丁やおもちゃなどで切ったりすると、異物が傷口に入ってしまっていることがある。
なお、病院に行って異物が入ってそうだなと考えられる場合には、レントゲン検査を受けてほしい。
金属の破片などはレントゲン検査でわかるが、プラスチックやビニールなどレントゲン検査に映らないものもあるので注意が必要だ。
もし、なにで切れたか分かる場合は、実物を病院に持っていって、確認してもらうのもおすすめだ。
指を切ってしまって傷口から血が出ていても慌てなくてよい。
指を切っただけの出血で人が死んでしまうことは滅多にない。
傷口を圧迫し、ある程度止血をする。そしてできれば傷口を洗う。
きれいなものか、汚いもので切ったかを確認できればなおよしだ。
落ち着いて傷口を圧迫しながら病院へ向かおう。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。