- 週間ランキング
長尾さんは、普段、社内のInstagram運用や販促物の担当をしている会社員。奥様は保育士だ。
もともとは、お二人ともに、美術・デザイン系の出身。奥様がアクセサリーのデザインを担当し、長尾さんがそのデザインをもとに、制作を行っている。
木が好きで、箸などの日用雑貨や、キッチンラックなどを手作りしていたところ、奥様から「私のアクセサリーも作ってほしい」とリクエスト。
それがアクセサリー作りを始めたきっかけだという。「妻のイラストが独特なので、何も参考にせず、それを木で再現する方法を追求した」と長尾さん。
「作るたびに、妻が全力で褒めてくれるので気を良くし、もっと喜ばせようと思い、寄木を始めた」と話す。
また、「そのうち、ギンガム、タータン、アーガイルなど、実在するチェック模様を木で再現できないかと考えて、それを組み込んだ動物たちも作るようになった」という。
寄木の魅力については、「世界各国の銘木といわれる、硬くてそれぞれに特徴がある木を使っている。その美しい木が好き」と話す。
また、「それを組み合わせて、動物の毛並みや模様を表現できたときは楽しい」と語った。
長尾さんは、関西在住だが、東京出張の際は時間を見つけて、江東区木場の木材店を訪れるそうだ。「希少な木材を入手できることに感謝している」と長尾さん。
今回SNSに投稿したトナカイの制作期間は、約1週間。「2年くらい前に、妻がトナカイのイラストを描いてくれた。しかし、まだ可愛さが追求できていなかったので、その当時は作らなかった」と話す。
「今回は、クリスマスということで頑張ってデサインを追い込んだ。大体の動物は、自立するようにデザインしている。これが重要で、身に着けてお出かけしても、楽しめるようにしている」と語った。
なお、写真に映っているサンタも、1週間ほどで完成させたそうだ。
SNSに投稿した、トナカイの制作風景の動画は、49万回以上再生されている。「さまざまな国の人から、かわいいやCuteと言ってもらえて驚いている」という。
また、「『どこで買えるの?』『ほしい』というお声を多数いただいているが、私は普通の会社員。そのため、週末と平日の帰宅後しか制作できない。まだ販売まで、できていないのが心苦しい限り」と話す。
最後に、ご夫妻の今後については「写真集か写真絵本のようなものを、いつか作ってみたい。また、いつの日か作ったものを販売できたらと思っている。制作に専念することが夢」と語った。
(取材・文 小野貴弘)