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亡くなった人や霊の姿が写真に写り込む心霊写真は、カメラが発明されて程なくしてから報告されてきた。記録媒体が進化するに従い、霊らしきものの姿が記録される機会も増えるようになり、いずれは霊の存在を科学的に証明できる日がくるのではないかとも言われている。
現代でも最新機器を駆使して科学的に幽霊の存在を検証しようとする試みはオカルト研究家たちによってなされているが、それ以前からも心霊研究家らは自分たちでできる方法を駆使して論理的かつ科学的に霊の存在を捉えようと試みていた。
こちらの写真は1968年に撮影された講演会の様子を捉えたものである。壇上でパネルを横に講義している男性にかぶるように、もう一人のよく似た人物が写っているのが解るだろうか。
壇上で話している人物はアメリカで活躍していた霊能力者のロバート・A・ファーガソン氏。1968年11月16日にアメリカはカリフォルニア州のロサンゼルスにて行われたイベントの模様を捉えたものである。
当時のカメラの性能から考えると、この写真はファーガソン氏が動いたのでぶれて写った物ではないか、ないしは二重露光で本人が二重に写ってしまったのではないかと思われたが、よく見るとファーガソン氏ともう一人の人物は顔立ちがよく似ているものの、微妙に顔の角度や髪型などが違っている。
この写真を見たファーガソン氏は、1944年に第二次世界大戦で戦死した自分の弟ではないだろうか、と述べたという。彼はたびたび戦死した弟が自分の側にいると感じており、この講演の時も弟の気配が常に自分の横にあった、と証言している。
勿論この写真については暗室で現像する際に被写体を重ねたりした偽物ではないかとする説もあったが、写真は講義中の様子をリアルタイムで撮影していたポラロイド写真だったため、細工が介入する時間がなかったとされている。そのため、現在でもこの写真は非常に信憑性の高い心霊写真と見られているのである。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所
【記事提供:リアルライブ】