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1969年4月、ノルウェーの漁船マイラーク号が北米アラスカ沖、ラズベリー島付近を航行中に撮影したある画像が世界を驚かせた。
撮影といっても写真ではなく、魚群探査などで使用される断面式のソナーだった。そのソナーが捉えたもののシルエットは、長い首と尾にヒレ状の小さな手足・・・そう、正しく古代の海に生きていたプレシオサウルスのような姿だったのである。
この画像は機器によって海の未確認生物が確認された好例として、今でも見ることのできる代表的なものだ。
長らく語り継がれてきた海の怪物のシーサーペントか、いや古代生物の生き残りを捉えたものかと、この画像の詳細については諸説が入り乱れている。また、対象が写真などではなくソナーで確認されたという点からも、「その場にあった何ものか」を捉えた物であることは間違いないとしてあまりフェイク説の出てこないものでもある。
この写り込んでしまった生物については、アラスカで時折目撃されているカクラトなるUMAではないかとする説が強い。カクラトとは現地の言葉で「野獣のセイウチ」という意味があり、昔からセイウチに似ているがずっと凶暴な、また別種の生物が目撃されていたという話があるのだ。
北極地方の海に住むとされる未確認生物のため、目撃証言も乏しかったカクラトだが、2008年の7月にそれらしき生物の死骸が海岸に漂着して話題となった。場所はアラスカ州ヌニバク島メコリュクの海岸で、全体がピンク色の滑らかな肌に覆われているという特徴があった。UMAがおよそ目立たない黒や茶、褐色の肌や毛皮を持っているのに比べると、なんとも鮮やかな体色である。残念ながらこの漂着死体はサンプルを採取する間もなく、再び流されるなどして無くなってしまったという。
ソナーの画像も漂着死体も、今でも画像で確認することは可能である。冷たい海の中には、未だ知られていない謎の生物が息づいているのかもしれない。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所
【記事提供:リアルライブ】