それにしても、夏ドラマ(7月期)の不振ぶりが尋常ではない。

 プライム帯(午後7時〜11時)では視聴率5%を下回ることはタブーとされ、ドラマであれば、打ち切り圏内といわれているが、その“5%割れ”が続出しているのだ。

 代表的なドラマが、AKIRA主演「HEAT」(フジテレビ/火曜午後10時〜)。初回は6.6%(数字は以下、すべて関東地区)だったが、第2話で3.9%と急落。第3話で4.2%とやや持ち直したが、第4話で3.4%に再び降下。以降、第5話=3.4%、第6話=2.8%、第7話=3.1%と推移しており、もはや3%台が指定席になりつつある。ただ、同ドラマは映画化が決まっているため、簡単には打ち切れない事情もある。

 同じフジの「リスクの神様」(堤真一主演/水曜午後10時〜)もやばい! 初回は7.0%でスタートしたが、その後、降下を続け、ここにきて。第5話=4.8%、第6話=4.9%と5%割れを連発し、危険水域に入った。

 主役(芳根京子)の知名度の低さから、当初から不安視されていた「表参道高校合唱部!」(TBS/金曜午後10時〜)は5〜6%台をウロウロしていたが、第5話で4.8%と、ついに5%を下回った。

 これほど、5%割れするドラマが続出するクールは異例。他のドラマも6〜7%台を連発するなど、苦戦をしいられている。

 そんななか、ひとり勝ち状態の「花咲舞が黙ってない」(杏主演/日本テレビ/水曜午後10時〜)だけは依然好調をキープ。第7話(8月19日)では15.6%と、初の15%超えをマークした。

 その他に、なんとか2ケタ台を出しているのは、「恋仲」(福士蒼汰主演/フジテレビ/月曜午後9時〜)と「デスノート」(窪田正孝主演/日本テレビ/日曜午後10時30分〜)のみ。

 「恋仲」は初回、第2話と9%台だったが、第3話以降は3週連続2ケタ台。「デスノート」は第3話と第5話で1ケタ台を記録したが、他の5回では2ケタ台を出している。

 他のドラマは、軒並み1ケタ台が続いており、さすがに、ここからの巻き返しは期待薄。一部を除き、悲惨な状況となった夏ドラマ。各局の制作担当にとっては、頭が痛いクールとなったが、10月期に期待したいところ。

(坂本太郎)

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ