河内音頭の第一人者である河内家菊水丸が、芸能界35周年を記念して最新曲「本日は晴天なり」を発売した。

 菊水丸は「吉本興業に所属して35周年。高校3年生の夏休みに初舞台を踏んだ。そこから計算して35周年なんですけどね」と感慨深く語り出し、「『本日は晴天なり』という歌のタイトル通り、まさに35周年を迎えたのは、“晴天なり”という一言に尽きる」と万感の思いを込めて振り返った。

 菊水丸といえば、2012年に甲状腺癌が発覚し、芸能活動を休止。リンパへの転移も判明し、一時は声帯を失う危険もあったが、手術により回復。2013年から活動を再開した。

 「最初病気を宣告された時は、気管切開手術を勧められました。気管を切開すると声が出なくなると、声が出なくなると当然のごとく歌えなくなる。それを聞いた時に声を失うんであれば、もう歌えるところまで歌うて…命尽きてもええかと。それも本望だということで、僕は最初そっちの選択をしたんですけどね」と正直、諦めていた。

 しかし、周りの人間から励まされ、諦めずにセカンドオピニオンを探したという。ただ、癌の摘出手術を完璧に行うのは簡単なことではない。癌手術の名医は早々見つかるわけがないと思っていた菊水丸は、「地球の裏側に名医がいるなら、どこにでも行って手術をしよう」と気持ちを引き締めていたという。

 そんな矢先、死亡率0%で気管切開手術をせずに癌を取り除くという名医が日本にいることを知る。しかも、その医者は菊水丸が50年前に生まれた大阪警察病院の先生で、運命的なモノを感じたという。しかし、その時には既に甲状腺に2つの癌があり、リンパへの転移も始まっていた。いわゆる、レベル4で末期癌だった。

 絶体絶命の状況だったが、担当医は「必ず、声帯は守ってみせます。癌細胞を綺麗に取り除きますから、心配しないでください」と菊水丸を安心させ、5時間半の手術は無事成功。「あのまま手術せずに終わってたら、とっくに死んでいます。まさに、晴天なりという気持ちですね」と語った。

 現在は半年に1回は血液検査やMRI、精密検査も同時に行っており、「おかげさまで再発、転移もないです」と担当医に感謝。

 食事については、「甲状腺癌というのは、原発の被爆者にも多いですけど、海藻類を異常に摂取するとなりやすい。昆布、わかめ、寒天ですね。僕は寒天、わかめが大好物やったんですよ。摂りすぎると甲状腺に腫瘍ができて、癌が発症しやすくなる。僕の場合は原因不明なんですけど、もう2日に一回はわかめを思いっきり食べていた。海苔も貪るように食べてました。それとスポーツドリンクもね、成分表見たら海藻類って表記してある。あれあきまへんねん。それもガブガブ飲んでましたんや」と当時の偏った食生活を明かした。

 今では、飲食店で海藻類が目の前に出されたら、さすがに驚いてしまうようだが、基本的には洋食が一番無難で、「今まで食べなかった肉を食べるようになりましたわ」と笑い飛ばした。

 最近の日本は、デフレから脱却したものの景気は回復したとはいえず、やや曇り気味。そんな元気のない日本にピッタリなのが「本日は晴天なり」。菊水丸は、東京オリンピックの話題を挙げ、「新国立競技場が屋根ナシになるんでしょう。屋根ナシになったらやっぱり雨が怖いと思うんですよね。この歌を歌う機会が出てきたな」とニヤリ。

 そして、「是非とも、舛添知事にも歌をプレゼントしたい。表敬訪問しに行きたい。舛添さん困っているようなので」とヤル気満々。というのも現在、新国立競技場の建設について計画変更や負担費用の問題が浮上し、国と東京都が対立。国は都に580万円を負担するように要請している。これに対し、舛添要一東京都知事は「憲法違反」「全くいいかげん。支離滅裂」と国を批判している。

 菊水丸は「舛添さんに『大丈夫ですよ』って。『心配してはるのはお金じゃないんでしょ?』って。『雨降ったらどうしようっていう庶民の気持ちでしょ?』って。心配いりません。毎日これ歌いなはれと。オリンピックまで。大丈夫ですわ」と舛添要一東京都知事に励ましのメッッセージを送り、晴れやかな笑顔で締めた。

※インタビューは6月後半に実施

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ