田母神俊雄氏(2024年6月撮影)

元航空幕僚長の田母神俊雄氏(77)が21日配信のABEMA報道番組「Abema Prime」に生出演。参政党のさや(本名・塩入清香)氏が参院選期間中の「核武装が最も安上がり」と発言したことについて「教えたのは私」と明言し、真意を説明した。

番組では1週間を通じて日本の核武装の是非について議論。さや氏の発言が紹介されると、田母神氏は「さや議員に『核武装は安上がり』と教えたのは私です」と切り出し、スタジオにはどよめきも起きた。

田母神氏は続けて「戦争抑止力というのは、攻撃力、破壊力によって担保されるわけです。そうしたら、戦闘機1機と核ミサイル1発で、どっちが破壊力大きいですか? 核ミサイルの方が大きいに決まってますよね」と説明。さらに「戦闘機1機と核ミサイル1発を比べたら、どっちが高いか。戦闘機の方がはるかに高いですよ。そういうことで、核ミサイルの方が抑止力を担保するには安いと僕は教えたわけです」と経緯を語った。

進行の平石直之アナウンサーから「今の話で言うと、コストの面もそうですし、核武装が必要だ、という意味も含めてお考えだと」と確認されると、田母神氏は「そうですね、核武装はしてないよりは、していた方が、より安全ですね。まわりがみな核武装国なんだから、日本は」とあらためて、自身の考えを主張した。

一方、拓大の佐藤丙午教授は、核兵器1発の値段だけでなく、NPT(核兵器不拡散条約)の離脱による周辺国の圧力や経済制裁などのデメリットも含めたコストも考慮すべきとした上で、米国による核抑止は必要との意見が提示された。佐藤氏は「相手が日本の核兵器を怖がらなくてはいけない。その段階に至るまでは、かなりの時間がかかりますし、その時間を考えると、現実的な安全保障政策なのかどうか、というのは、1回議論として踏みとどまって考えなければいけないと思います」と、実際に核武装が効力を発揮するまでの準備に時間がかかることなども指摘した。

これに対し田母神氏は「核武装はインドもできたんです。それまではずいぶん、アメリカも経済制裁をしたんですよね。パキスタンもしたんですよね。北朝鮮もしたんですよね。日本が核武装するとしたら、今、先生がおっしゃったようなことは解決できないことはないと思います。何かやろうとしたら必ず問題はおきるわけですから、そこは乗り越えてやるべきことはやるべきだと思うんです」と持論を展開した。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 田母神俊雄氏「さや議員に『核武装は安上がり』と教えたのは私です」真意説明