野口健氏「返り血を浴びますよ」富士山入山規制めぐりかつて山梨県知事に伝えた言葉振り返る
アルピニスト野口健氏(51)は、10日に放送されたテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)で、人気の富士山で登山客に対する入山規制強化などルールが変更されたことについて「本当にすごいこと」と評した。昨年から規制を導入した山梨県の長崎幸太郎知事に面会した際、「返り血を浴びますよ」と伝えたことがあると明かし、その上で、長崎氏の対応を評価した。
番組では、「富士山の大問題SP」と題して、弾丸登山や軽装登山の規制など新たなルール変更が導入された後の現地の実態や、遭難救護有料化の是非、ごみの不法投棄など、富士山をめぐるさまざまな問題についてVTRをまじえながら出演者が議論した。
富士山では今夏から、山梨県、静岡県のすべての登山ルートで共通のルールが設定された。入山料として一律4000円が徴収されることにもなった。
MCを務めるたけしは「富士山、人気があるなら金をもっと取ればいい。1人1万円とか。ちゃんとお金をとって、救援や何か(の体制)をしっかりした方がいいのにね」と述べた。
野口氏は、入山規制強化について「これは本当にすごいことで、僕は20年前から入山料、入山規制の話をずっと訴えてきた。山梨県、静岡県のいろんな知事にもお会いしてきましたが、みなさん、そこは触れられないんですよ。入山規制となると、観光資源を抑えることになるから」と述べ、歴代の知事はなかなか踏み切れなかったと述べた。
一方、「それが、今の山梨県知事が『やる』と言った。お会いした時に、『これ、返り血を浴びますよ』と(言った)。相当、地元からは反発を食らうので。でも、(長崎氏が)『返り血を浴びても、やる』と言って。すごかったんですよね」と、長崎知事の実行力を評価した。山梨県では昨年7月1日から山梨県側の「吉田ルート」で、入山規制を導入した。