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乙骨憂太の領域「真贋相愛(しんがんそうあい)」の中で、宿儺は「彌虚葛籠(いやこつづら)」を解除することができません。
五条悟との戦闘で、乙骨と同じくらいの呪力量になっている宿儺は、身を守りながら攻撃をすることもできない状態です。
それに加え、虎杖悠仁の魂を捉える打撃に伏黒恵の魂が刺激され、肉体のコントロールが鈍ってしまいました。
このまま打撃を受け続ければ、完全にコントロールを失いかねない中で、領域が宿儺のみに対応していること、虎杖が反転術式を会得していることに、一ヶ月間なにかしていたと読みます。
乙骨はランダムに発動する術式コピーに、ようやくお目当ての術式を引き当てました。
乙骨が「捌(はち)」と唱えた術式は、宿儺の使用する術式で、自分の術式が発動するとは思わなかった宿儺は、驚きます。
第250話の感想・考察はこちら▼
「捌」と乙骨憂太が唱えた宿儺の術式に、いつ自分の術式をコピーできたのか困惑します。
最後の一本の「宿儺の指」を回収できなかったことを知っていた乙骨は、「回収できなかったでしょう」と宿儺に伝え、指を食べていたことを宿儺は悟りました。
そこにたたみ掛けるように虎杖悠仁と乙骨の打撃が入り、宿儺はいよいよ呪力出力と肉体のコントロールができなくなってきます。
ついに宿儺は「彌虚葛籠」の印を解き、「解(かい)」を発動させようとしますが、そのことを読んでいた虎杖たちは宿儺の3本の腕を掴み、印を作らせません。
身動きの取れなくなった宿儺に、乙骨は最大出力の天使の術式「邪去侮の梯子(やこぶのはしご)」をぶつけ、一瞬でも動かなくなった隙に、虎杖が渾身の一撃を打ち込み、伏黒恵の魂を起こします。
次の瞬間、宿儺の攻撃が至近距離で当たり、虎杖も乙骨も深い傷を負ってしまいました。
そこへ、領域外から来た人物に宿儺は背後を取られ、刺されてしまいます。
乙骨が「捌」を使えたことに、いつコピーするチャンスがあったのか考えた宿儺に、乙骨は最後の指を回収できなかったのは自分が関係していることを教え、食べたのだと宿儺は悟ります。
その隙に虎杖がすぐさま攻撃をたたみ掛けていきますが、お腹を切り裂かれてしまい、反転術式で治すのに時間を取られてしまいました。
その間に乙骨が間を開けずに仕掛けていき、虎杖も体制を整えて休むことなく打撃を繰り返します。
幾度となく虎杖の打撃を受けたせいで、いよいよ宿儺は肉体のコントロールとともに呪力出力も低下していき、追い詰められていきました。
このまま攻め続ければ、宿儺を倒すことができそうな勢いです。
追い詰められた宿儺は、天使の術式を防ぐことをやめて、「彌虚葛籠」を解き、世界を断つ斬撃を放つ「解」を放とうとしました。
ですが、乙骨も虎杖もそのことは初めから想定していて、リカと虎杖は宿儺の腕を3本掴みます。
そこに乙骨が突っ込んでいき、宿儺は乙骨からの攻撃を防ごうと、掴まれていない手で攻撃を繰り出しますが、その威力は弱く、「近づいても怖くない」と思われてしまいました。
乙骨からの攻撃ばかりに気を取られていた宿儺は、顔についた血が突然破裂したことに驚き、そちらに気がそれてしまいます。
宿儺にとって想定外のことが立て続けに起こり、一瞬一瞬に隙が生まれるようになりました。
宿儺と戦う前に、虎杖たちは九十九が残した手記の魂に関する部分にヒントを得ていました。
手記には「2つの魂が1つになることはない」と書かれており、「俺なら絶対に伏黒を起こすことができる」と虎杖は断言します。
そこに、来栖華が天使の術式が対象の“術式の消滅”で相性がいいことを伝え、宿儺を消し去ることができると考えました。
2つの魂を引き離すことが前提ですが、虎杖の魂の捉える打撃があれば可能だと予想します。
血の破裂で隙のできた宿儺に、乙骨は「彌虚葛籠」を使っていない宿儺に最大出力の天使の術式「邪去侮の梯子」を発動させます。
防ぐことなく直撃した攻撃に宿儺は動けなくなり、虎杖は伏黒の魂を呼び起こすために渾身の一撃を繰り出しました。
乙骨と虎杖の考えはなにも間違っていなく、読みどおり伏黒の魂に打撃が響きます。
しかし、虎杖の届いた打撃は伏黒自身に響いておらず、「もういいんだ」と生きる意思を失った伏黒がいました。
伏せていて顔が見えない伏黒に、虎杖は掛ける言葉がでてきません。
姉の伏黒津美紀を、「たった1人の家族」だと言っていた伏黒にとって、津美紀の死、仲間たちの死に絶望しきっていました。
伏黒が否定したことにより、動けるようになった宿儺が乙骨と虎杖に至近距離から攻撃を仕掛け、乙骨は上半身に深く傷を負い、背中までいっています。
すると、領域の天井が割れ、誰かが入ってきました。
その人物・禪院真希は宿儺の心臓部に刀を突き刺し、宿儺はそこで初めて気づきます。
本来なら奇襲されても反応ができたはずの宿儺は、乙骨と虎杖に深手を負わせたことで、勝利を確信し油断していました。
想定外のことばかりの戦いに、宿儺はどう動くのでしょうか?
Xでは、「乙骨先輩これ背中までしっかり切られてるんだよね…。仮に繋がってるとしても大部分は切られてるし、これかなり生存絶望的じゃないか?」「宿儺はリカが呪力の備蓄だと知らないから勝ちを確信した?」「姉と恩師を手にかけた高校生が生きる意思をなくすレベルで病むのは当たり前」と、乙骨や伏黒に対する反応が寄せられましたよ。
また、「ラストの真希の奇襲が完全に過去編のパパ黒なの最高に良」「そういえば禅院全員殺すウーマンがまだ刈ってない禅院(当主)がここにいましたわ」と、最後に奇襲しに来た真希に関することも呟かれていました。
乙骨の生存や伏黒の精神状態、真希が伏黒の実父と似たことをしていて、気になるところだらけでしたね。
宿儺に隙ができたと喜んだのも束の間、伏黒の精神状態や乙骨の生存状態が気になる展開になってしまいました。
乙骨と虎杖の連携は熱いものがありましたが、最後の最後でヒヤヒヤする流れに……
呪いの王と言われる宿儺が、行動を読まれていたり、真希の奇襲に気づかなかったり、今までの戦闘ではありえないミスをおかしていて、それほどまでに追い詰められていたのかと思いました。
今までの仲間たちの戦いで、宿儺の体力や呪力を削っていった結果だと思うと、「渋谷事変」で東堂葵が虎杖に言った「俺たちが生きている限り、死んでいった仲間たちが真に敗北することはない! お前はなにを託された?」というセリフが心に凄く響きます。
「殺られてしまっても、他の仲間たちがやってくれる!」という前向きな言葉にも変わりますが、乙骨から真希へバトンタッチ、となる可能性も出てきました。
しかし、領域はまだ解かれていないので、乙骨が生きていることを祈りましょう!