- 週間ランキング
「みんなの推し活大調査2023」の調査結果から、推し活はポジティブな日常生活を送る上で欠かせない国民的アクティビティであり、もはや「ライフワーク化」していることがわかりました。
推しの対象はアイドルやアニメキャラクターから身近な人までさまざまに広がり、楽しみ方もその熱の入れ具合も、人それぞれに多様化しています。
推し活におけるお金の使い方は昨年と比べ主体性がより強まり、「月の予算を決めている」などスマートにお金をやりくりする「マネパ(※)」的実態が見られました。
自身のライフスタイルに合わせて無理なく賢く楽しむ「意思ある推し活」が広がっていることがわかります。
※自身のライフスタイルに合わせて効率的にお金を使い、主体的に管理するZ世代を中心とした新しいお金の価値観
全体の約4割(39.4%)、Z世代の約半数(49.0%)が推し活をしていると回答し、推し活のライフワーク化が進んでいることがわかりました。
今年の推し活トレンドは「アクスタ(アクリルスタンド)」「ぬい(ぬいぐるみ)・ぬいば(ぬいぐるみバッジ)」「うちわ」という声が多数あり、グッズを活用して楽しむ多様な行動が多いようです。
また、推しの対象も広がり、友達を推す「友達推し活」を楽しむ人も見受けられました。
今年は実に半数以上の人(56.2%)が推しの活動を見に現地へ足を運んでいると判明。
コロナの規制緩和により多くの人が現地に出向く様子が伺えます。
今年の推し活エピソードとして「コロナ感染予防のために試合観戦を3年ほど我慢していたがやっと今年見に行けたこと」「ワールドカップ男子バスケットボールチームの活躍」などコロナ規制緩和や世界的なスポーツ大会など今年ならではの内容が見られました。
今年人気の推しジャンルは「アニメ(46.8%)」「J-POPアイドル(36.5%)」「スポーツ選手・チーム(35.5%)」でスポーツ推しは昨年(11.2%)の3倍以上で上位に。
昨年の「アニメ(44.5%)」「J-POPアイドル(37.7%)」「マンガ(27.0%)」と比較しても、今年はスポーツが上位にランクインしていることが分かり、W杯など世界的な大会が多かったことも要因と考えられます。
今年から新しく推し始めた人気の推しジャンルは1位が「アニメ(36.3%)」、2位が「J-POPアイドル(17.7%)」、3位が「スポーツ選手・チーム(15.8%)」という結果になりました。
約95.0%が推し活を通して得られたものがあると回答しており、具体的には1位「癒し(48.3%)」、2位「満足感(47.8%)」、3位「ストレス発散(40.8%)」となっています。
「うまくいかない日でも推しの活躍に元気をもらえる」「推し活を通じて人生が豊かになった」「K-POPアイドルを好きになって、文化の違いに興味を持つようになり韓国だけでなく他の国の文化に関する知識を得て異文化コミュニケーションをすることが好きになった」など、日々の生活にポジティブな影響を感じる人が多数いることが判明。
このほか推し活を通して「父との会話が増えた」とコミュニケーションのきっかけになった人や、「結婚した」などの人生に大きなインパクトを与える内容も見受けられました。
今年感じた推し活の変化として、アイドル・スポーツジャンルでは「ファンの声出し解禁(アイドル41.8%、スポーツ40.8%)」がトップ。
アニメジャンルでは「コラボカフェや店頭でのコラボキャンペーンの増加(23.4%)」が1位になりました。
1年に10回以上現地へ足を運ぶファンは、スポーツ推しの人は14.1%と他ジャンル(アイドル4.9%、アニメ2.8%)より圧倒的に多いことがわかりました。
1か月に利用する平均金額は10,000円以下という方が、全ジャンルにおいて8割を超える結果になりました。
男女別ではスポーツ(1.73倍)、J-POPアイドル(2.45倍)、漫画(2.55倍)、アニメ(1.76倍)の分野で共通して、男性のほうが女性に比べて倍近く推し活にお金を使っていることが明らかに。
具体的な使い道は「CDやDVD購入」「本や雑誌を購入する」などジャンルごとに多様化。
アニメ(50.0%)・アイドル(J-POP59.3%、K-POP56.7%)・アーティスト(59.0%)などでは「CDやDVD購入」、マンガ(75.3%)・声優(43.8%)・俳優(45.2%)などでは「本や雑誌を購入する」、スポーツ(57.7%)・お笑い芸人(34.3%)などでは「ライブやイベント、試合に行く」が多くなりました。
さらにインフルエンサー・YouTuber(33.3%)・Vtuber(34.1%)などは「配信アプリで投げ銭をする」が多い傾向です。
推し活におけるお金の悩みは「つい使いすぎてしまうこと(30.6%)」「使えるお金が少ないこと(29.2%)」「月によって出費がかさむときがあること(28.2%)」が多い結果になりました。
また、8割以上(82.4%)が推し活のお金の使い方を工夫していると回答。
具体的には「月の予算を決めている(24.2%)」「お金を使うものの優先順位やマイルールをつくっている(24.0%)」などがあがりました。
全体を通して昨年よりも主体的に推し活をしている生活者の姿が見受けられます。
推し活に望む支払いサービスとしては「使い方が簡単(35.2%)」という声に続き、「使った金額がすぐにアプリに反映されて、管理がしやすいもの(23.7%)」「支払いがスマホで完結するため、電車や外出先などですぐに対応できるもの(22.0%)」という回答が多いようです。
また「分割手数料が無料の分割払いができるため、突然の出費なども賢くやりくりできる」を選択した人も一定数おり、出費に波がある推し活でも、月々の支出をなめらかにし、主体的にお金を管理している人もいることがわかりました。
また、「分割手数料が無料の分割払いができるため、突然の出費なども賢くやりくりできる」を選択した人も一定数おり、特に30代の男性の5人に1人(20.0%)が支持しているほか、分野別で見るとアイドル推しの30代男性は37.1%と、支持率が高い傾向となっています。