『長良グループ 演歌まつり』東京公演が18日、東京・渋谷のNHKホールで開かれ山川豊(59)、藤野とし恵(71)、田川寿美(42)、水森かおり(44)、氷川きよし(40)らが集まった観客たちを歌で魅了した。
『長良グループ』の歌手が集結して贈る歌謡祭で11回目の開催。15日の名古屋・センチュリーホールを手始めに、18日の東京・NHKホール、そして3月3日の大阪・フェスティバルホールで計1万8600人を動員する大規模なものとなる。
この日もほかの公演と同じく2部制(計7200人)で開催。3600人の大入り満員のなか第1部の前に今年1月に『下町純情』でデビューした辰巳ゆうと(20)が前座を務め会場を温めた後に、山川、藤野、田川、水もmり、氷川、椎名佐千子(35)、岩佐美咲(23)、3人組歌唱グループ『はやぶさ』のヒカル(30)、ヤマト(24)と全員での『丘を越えて』の伸びやかな歌唱でスタート。
ごあいさつのトーク後は代表曲コーナーへ。歌手全員で見守る中での歌唱となり、コーナートップは氷川が『きよしのズンドコ節』から切って盛り上がりを見せた。カバーコーナーでは、山川が北島三郎の『北の漁場』を初カバーしたり、おなじみとなった田川の歌唱前寸劇コーナーでは、必殺仕事人シリーズを模し、山川、氷川が“仕事人”として悪を成敗し、そこから田川が『必殺仕事人』で生まれた名曲『旅愁』を歌うという流れで大いに盛り上がった。
休憩を挟んではお色直しした歌手たちが総出で場内を歌いながら練り歩くラウンドコーナーへ。山本リンダの『狙いうち』、細川たかしの『北酒場』、岡本敦郎の『高原列車は行く』、坂本九の『幸せなら手をたたこう』を歌い継ぎながら1人1人としっかり握手。氷川は引っ張りだこと言った様子で「僕の骨が折れそうなくらい、腕が千切れそうなくらいで、それくらいの思いが伝わってきましたね」と、力強い応援に感激する様子も。
後半の新曲コーナーでは、『はやぶさ』が作詞家・阿久悠氏の未発表曲にヒャダインが作曲した『蜘蛛男のダンス』、岩佐が今月27日発売の『佐渡の鬼太鼓』、水森は3月20日発売の『水に咲く花・支笏湖へ』を初披露したりと見どころ満載。一方スパンコールが散りばめられたスーツ姿で現れた氷川は『勝負の花道』を披露しつつ「歩くミラーボールこと氷川きよしです」と、お茶目なコメントで笑いを誘い、ラストは全員で『好きになった人』を歌い上げ熱気あふれるままに第1部は終演を迎えた。
その後、2部までの間に囲み会見が開催。今年の雰囲気を尋ねると山川が「毎年趣向を凝らしてますけど、ステージにいるというのはお客様に喜んでもらえたのではないかと思います。ステージからも歌っている人もいたし、じっと聴いている人もいたし、それは袖に下がってしまうと見えませんから、いい企画だったと思います。それにみんなと握手するのはやはりいいですね。握手をするということはお互い伝わるものがあります」と、実感を語り氷川も「ラウンドして汗をびっしょりかきました。体温が上がるんですよね」と、うなずいた。
また、17日には平昌五輪でフィギュアスケートの羽生結弦選手が五輪2連覇という偉業を成し遂げたことへ氷川は、「すっごい努力されて、あれだけすごいところでやられて、本当にドラマチックで、熱いものがこみ上げて涙が……」と、胸が躍ったという。“必殺”の寸劇では、羽生選手を意識したようなターンも決めたこともあってか、山川をはじめ「似てるんじゃ?」との声が飛んだが、これに氷川は「羽生さんのファンからバッシングされますよ」と、恐縮といった様子も。
さらに、岩佐も羽生選手へ「羽生選手は同い年で、出てきたときからすごいなって。自分と同い年の人がああやって活躍しているのを見ると、すごく応援したいなと思いますし、いい結果だったのも嬉しくて感動しました」と、刺激になったようだった。
そんななか田川が「演歌まつりも11回目になって毎年毎年がお客様に伝えて金メダルになるように頑張ろうという話です」と、拍手を受けしっかりとまとめ第2部へと向かっていった。