大地真央、浜中文一らが熱演で魅せた


 「明治座7月『ふるあめりかに袖はぬらさじ』」(潤色・演出:原田諒)公演が7日、東京・明治座で初日を迎え、主演の大地真央(61)をはじめ、関西ジャニーズJr.の浜中文一(29)らがテンポのいいお芝居で魅せた。


 本作は幕末横浜に実在した遊郭・岩亀楼を舞台にした作家・有吉佐和子氏の短編『亀遊の死』が原作。1972年に初演され、その後もさまざまな名優らが演じ続けているが、現代にも通じる人間ドラマが描かれている。物語は叶わぬ恋に世を儚んで自死した遊女・亀遊の悲劇が、芸者・お園(大地真央)がお座敷で歌い聞かせているうちに事実とかけ離れ、ついには「亀遊は異人の身請けを拒んで死んだ攘夷女郎」として祭り上げられてしまうのだが、そのてん末は……。


 主演のお園役の大地は酒好きで口達者ながら三味線の名手な芸者という、ひょうきん者な役どころ。日舞を見せたり、三味線を弾いたり、音楽劇ということで何曲か歌い出すシーンもあるなど見どころ満載!浜中を相手に「手を出しちゃぁいけないよ」と、しなを作ったり、浜中がお茶をこぼしてしまう場面では“濡れ場”といじったりと、笑いがあふれるものに。シリアスなシーンでも畳み掛けるような語り口の大地に、客席からもついつい笑い声が漏れたり拍手が送られたりと変幻自在。


 一方の浜中演じる藤吉は、医者を目指して遊郭の通訳で生計を立てる傍ら、遊女・亀遊(中島亜梨沙)に思いを寄せ、病気の彼女を見舞うという一途な役どころ。歌やダンスも披露しつつ、亀遊を抱きしめ「あなたのことは私が守る」という情熱的で甘いセリフもあり、ファンたちをときめかせていた。


 カーテンコールではその出来に拍手がやまずWアンコールとなるなど、好評なものとなった。


 なおこの日は七夕とあってロビーにはキャスト陣の願いを込めた短冊が飾られることとなったが、大地からは“お園”名義で「たとえ雨が降っても今日ご観劇の皆様には必ず晴れる日が来る!」とメッセージを寄せたり、浜中からは、「藤吉は亀遊さんを守ります。浜中文一」としたためていた。


 明治座7月『ふるあめりかに袖はぬらさじ』は7日から8月6日まで上演中!





情報提供元: News Lounge