俳優・玉城裕規(31)と中村龍介(32)が17日、東京・シネマート新宿でW主演映画『メサイア外伝 ―極夜 Polar night―』(監督:山口ヒロキ/配給:トリプルアップ)初日舞台あいさつを中村誠治郎(37)、長江崚行(18)、橋本真一(27)、山沖勇輝(26)、山口監督(38)とともに開き、ボブ鈴木が司会を務めた。
ファンから熱い支持を受け、TVドラマや舞台など展開するメディアを広げ続けている国家最高機密のスパイ組織、警察省警備局特別公安五係、通称サクラを描いた『メサイア』シリーズの外伝作。2013年に上演された舞台『メサイア ―銅ノ章―』から実写オリジナルキャラクターとして登場する三栖公俊(中村)、周康哉(玉城)の2人に焦点を当てたストーリーが展開される。
場内は立ち見が出るほどの熱気のなかでスタート。玉城は思い出に残っているシーンへ、「(中村龍介)龍ちゃんとは同じシーンはなかったんですけど、でも少し悔いはあるんです。本当は誠治郎さんと同じシーンがあったはずなんですけど、パツパツのスケジュールで噛み合わせがあまり良くなく、(事務所の)先輩にタメ語を使える予定だったんですよ。やったと思っているんですけど」と、笑いながら話すと、誠治郎は「それは許さんぞ!そうするとお前普段の俺にタメ語を使いたいってことか!?いいぜ俺は結構けんか強いぜ!」と、バイオレンスなことを言い出し、観客も大爆笑!
「怖い……」という玉城に龍介が「同じ事務所ですよね?やべぇこの事務所!やだやだもぉ帰りたい」とふざけていたが、龍介が誠治郎と共演していたことを「えっ、誰とですか?」ととぼけたことから、誠治郎が「俺だろうが!」と身を乗り出す。これに龍介は「俺も結構けんか強ぇぞ!」とすごむと、誠治郎が「たぶんお前の方が強いから……」と、身を引く一連の小芝居で序盤から大賑わいとなった。
撮影へは、龍介は、誠治郎のことを良く知っているといい、「共通点がたくさんあって、同じ福岡だし、同じ中村だし、誠治郎くんの犬と俺、誕生日一緒だし、ブレイクダンスやってるし」と、切り出したが、実はそのダンスが殺陣に生かされているそうで、「誠治郎くんの動きが速すぎて。僕もダンスをやっているから遠心力を武器にして、普通の人じゃできない動きをしたんですけど、誠治郎くんの蹴りをみぞおちに食らったんですよ」と、反応できないほどだったそう。
さらに、龍介は「2人で戦うシーンは、僕は本気で逃げているんです。それが躍動感とか衣装がひらりとするのにもなっているんです」と、アクションシーンの迫力につながっているそうで、「龍介くんが前からできることは知っていたんで、前からいつか戦いたいねと話していたんです。それで念願かなってのアクションシーンだったんで、お互い何の遠慮もなく、相手が龍介くんじゃなかったら思い切りできないと思いますし、本当に戦っている感じがして楽しかったです。ギリギリ狙っても避けてくれるんですよ」と、2人の間にある信頼関係を口にした。
玉城、龍介とこれまでメサイアシリーズを支えてきた2人で盛り上がるなか、新加入の橋本は、「先輩たちが積み上げてきてくれたからこそ、それをここで止めることなくいい作品を積み上げて、いい作品が続くようにという思いはあります」と、受け継ぐことを誓うと、長江も「後輩ができたときに、作品にある“重さ”をちゃんとそのまま渡してあげないと、と思っているんです。僕達の代でこの作品が消え去らないようにしっかり積み上げていけたら」と、決意を。山沖も「責任もありますが、その中に愛というのもあると思うんです。役を愛しているというものがあるので」と、うなずく。
しかし、龍介は、「堅いことは何もやってなくて、自由にやった結果がこれ。僕らも何も言ったこともないし、言うこともないし、言われたこともないので、1個の仕事として真面目に取り組んでいれば、成立していくんじゃないかなと思っているんです。僕達と同じ空気でやるとすごく軽い感じになると。重くしようと思ってやってなくて、イエーイという感じでやってたので、先輩とか後輩の垣根はなくて、世代交代というのも意識していないし、卒業したメンバーも『頼むよ、俺達の居ない間に保っといてね』とも言わないし。自由を許してくれるスタッフさんたちがいらっしゃるんで」と、伝えると橋本は「そうなんですか!?」と、驚きの表情を浮かべる。
玉城も、「たまたま続いていて、いろんな人達にチャーチに新人が入ってというのは考えていなかったですし、自然にみなさんが応援してくださったから続いているので、自由にやっていろんな形になっていけばいいかなと思っています」と、伝えていた。
映画『メサイア外伝 ―極夜 Polar night―』は17日より全国公開中!