岡田准一が主演作映画の会見に登場


 『V6』の岡田准一(35)が14日、都内で主演映画『エヴェレスト 神々の山嶺』(監督:平山秀幸/配給:東宝=アスミック・エース)完成報告会見を開き俳優・阿部寛(51)、女優・尾野真千子(34)、平山監督(65)が同席した。


 岡田はエヴェレスト登頂史史上最大の謎となっている登山家ジョージ・マロリーが1924年に登頂に成功したのかという伝説を追う野心的な山岳カメラマン・深町役を演じる。実際にエヴェレストでの過酷ロケにも臨むなど、力を入れた作品だ。


 黒のスーツにブラックタイ、髪をセンターに分けて登場した岡田。自身が登山と写真を趣味にしていたため、「この作品をやるために登山と写真をやっていたのかなと思いました。山に登れたこと、実際に登れて撮影できたことが幸せでした」と運命を感じたようで、第一声から万感の思いを。


 撮影へは、「カメラマン役だったんで、カメラをずっと首につけながらやっていたんですが、阿部さんの役作りを見ながら、阿部さんが孤高の登山家・羽生丈二になっていく姿、火の塊のような感じになっていく姿を見ていました。厳しい環境のなか芝居をする真面目さみたいなのをお2人から学ばせて頂きました」と、勉強になったよう。


 エヴェレスト登山前には「生身の岡田が出るぞと監督からおっしゃっていたんです。いろいろ考えていったものが通用しない場所だからと聞いていました」という岡田。「高い山というと富士山しか登ったことがなくて、なかなか経験したことがなかったので、本当に苦しい中、みんなで共同生活を送ってみんなで登りました」と、想定外のことも起こったようだった。


 撮影中のエピソードへは、阿部が岡田の役作りへの真摯さへ、「役作りに入っているんですけど、2週間くらい、ストーカーのようについてくるんです。トイレまでにもついてきた(笑)。すごいことですよ」と、称える。ちなみに、岡田の写真の腕前へ、阿部は「すごく上手なんです。ただ、俺のことはうまく撮れるんですけど。尾野さんはうまく撮れなくて普通のスナップみたいだった」と、暴露し、岡田も、「羽生さんはうまく撮れるんですけど、尾野さんは、まあうまく撮れない」と、白状し岡田は隣の尾野を見て、目が合い岡田は小声で「ごめんなさい……」と言って苦笑いする一幕も。


 さらに、岡田は「健康でいないといけないから、鼻うがいというのを習ったんです。それがうまくできなくて、死にそうになりました(苦笑)。普通にいるのも苦しい環境なのに、むせて、なかなかできなくて。現地では風邪はあまり引かないらしいですけど、最後まで高山病にならず撮り切れるようにと思って。でも余計に苦しかったです。阿部さんは鼻うがいマスターなので、教えてくださいと言ってやったんですけどね」と、お茶目な現地での日常もあったようだ。


 司会からは作品にちなんで限界を超えてチャレンジしたいことはないかと問われると岡田は「日本映画史の中でもトップ10に入るほど過酷な現場でみんなで撮影してきたものだと思います。でも、もう一回行きたいです。あの景色が忘れられなくて、密かに願っています」と、エヴェレストに魅了された様子も。


 本作での体験には、役者としての考え方も変わったようで、「芝居をするというのでも価値観が変わったなって。演技がうまいとか、人の心を打つものってなんだろうって思って。あの景色を見た後では、先の人の心を打つ表現ってなんだろうと考えるようになりました。それは山の影響かなと思います」と、しみじみだった。


 最後に岡田から、「山の上に登って、限界を超えた熱い話をみなさんに感じて頂けたら。よろしくお願いします!」とPRしていた映画『エヴェレスト 神々の山嶺』は2016年3月12日より全国ロードショー!



阿部寛


尾野真千子


平山秀幸監督


情報提供元: News Lounge