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アニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』(監督:水島努)プレミア前夜祭が20日、東京・新宿バルト9で開かれキャスト22人が一斉登壇する華やかなものとなった。
“ガルパン”の愛称で親しまれているアニメ『ガールズ&パンツァー』は、戦車を使った武道『戦車道』が大和撫子のたしなみという世界を描いた作品として2012年から13年にかけTVアニメ放送。放映後もファンからの根強い人気に支えられ14年7月にはOVA『これが本当のアンツィオ戦です!』が発売され、いよいよ翌日21日には完全新作の劇場版が公開を迎えることとなった。
この日は、『あんこうチーム』の西住みほ役・渕上舞、五十鈴華役・尾崎真実、秋山優花里役・中上育実、冷泉麻子役・井口裕香、『アヒルさんチーム』(バレー部チーム)から磯辺典子役・菊地美香、近藤妙子役・吉岡麻耶(兼『アンツィオ高校』のアンチョビ役)、河西忍役・桐村まり、佐々木あけび役・中村桜、『カバさんチーム』(歴女チーム)のカエサル役・仙台エリ、エルヴィン役・森谷里美、左衛門佐役・井上優佳、おりょう役・大橋歩夕、『ウサギさんチーム』(1年生チーム)の澤梓役・竹内仁美、山郷あゆみ役・中里望、阪口桂利奈役・多田このみ、宇津木優季役・山岡ゆり、大野あや役・秋奈、『アリクイさんチーム』(ネット戦車ゲームチーム)のねこにゃー役・葉山いくみ、ももがー役・倉田雅世(兼・五十鈴百合役)、ぴよたん役・上坂すみれ(兼『プラウダ高校』ノンナ役)が登場し、司会は『カモさんチーム』(風紀委員チーム)の園みどり子役・井澤詩織と『レオポンさんチーム』(自動車部チーム)のスズキ役・石原舞(兼『聖グロリアーナ女学院』オレンジペコ)が務めた。
上映後、その出来に涙をぬぐうファンがいるなか、石原と井澤が飛び出してきて、ファンにごあいさつ。しかし、その声がちょっと小さめだったことから、石原が「泣いちゃって声が出ないかもしれませんけど、大きな声でお願いします」と、観客をイジり、盛り上げた。
そして、『戦車道行進曲!パンツァーフォー!』に合わせて、チームごとのパンツァージャケットを着用してそれぞれ登場。ファンは音楽に合わせた手拍子と歓声で迎える。一番最初にあいさつしたあんこうチームの4人が各々の紹介の後、「そんな私たちあんこうチームです!」と、いきなり連携プレーを見せたため、続いたほかのチームも息を合わせてチームの名乗りを上げる展開に。とくに『ウサギさんチーム』は『ガールズ&パンツァーRADIO ウサギさんチーム、訓練中!』でおなじみの「みなさんぴょんにちは!」のあいさつで始まり、「ウサギさんチーム選抜部隊です!」と、声を合わせた。
イベントでは、1人1人に作品のよかったシーンなどについて尋ねることに。
石原は「泣けるシーンもいっぱいあったんですけど、ダージリンさんのお言葉です(笑)。収録のときに、隣から格言が聞こえてくると、ガルパンに帰ってきたなって思いました」
井澤は「キャラクター1人1人、全員に見せ場があったなって思いました。劇場版だから新キャラがいっぱい増えたじゃないですか。『どうせ、新キャラに持っていかれるんだろ?』と思っていたんですけど、そんなことはなく、どのキャラにも見せ場があって、ストーリーもまとまってすごかったと思います」
上坂は「BT-42登場やったおめでとう!クリスティー式の履帯がはずれても戦えるあの戦車!あれが21世紀で見られるのは最初で最後かもしれません。あとはカーヴェーたん(KV-2)の可愛いシーンがあります!」
倉田は「(上坂の後になり)すごいしゃべりづらいです(苦笑)。華さんの母親役でキャスティングされているのに、私はなぜきょうパンツァージャケットを着ているのでしょう。アフレコ現場で冬馬由美さんとか雪野五月ちゃんなど母親役の方に『なんで高校生やってるの?』って言われて(笑)。でも、ももがーをやらせて頂いたおかげで、こんな可愛いパンツァージャケットを着せてもらうことができて幸せだなと思っています!」
ネコミミをつけて気合をいれてきた葉山は「テレビシリーズでは、フラッグ車の弾除けにしかなれなかったんですが、アリクイさんチーム3人とも大きな変化があって活躍できたので本望です!」
秋奈は「大野あやは何かしらメガネが割れることが多いんです。TVシリーズでもOVA版でも結構メガネが割れてて、試合がどうなっているのかメガネが割れたせいで分からないというお茶目なところが観れて可愛いなと思います」
山岡は「ウサギさんチームといえば、人気ナンバーワンのキャラクターといえば、(丸山)紗希ですよね(笑)。TVシリーズでもあれだけしゃべらない紗希ちゃんが、この劇場版で一番最初に何を発するんだろうと思ったら、まさかというようなことで、あそこのシーンは大好きなんです。劇場版でも私の大好きな紗希ちゃんでした!」
多田は「各校が出てくるシーンがすごい格好良くて!とくに格好よかったのがプラウダ高校!鳥肌がすごい立ちました!」
中里は「一番ツボだったのはボコミュージアムです。TVシリーズでもいっぱい出てきましたけど、ボコがあんなキャラだったって知らなかったので、みほちゃんがハマる理由が分かりました」
竹内は「私は生徒会の(河嶋)桃ちゃんが、テンパリ症で泣き虫なのに歯を食いしばって頑張っている姿に感動しました」
大橋は「私は語尾に『ぜよ』がつくキャラクターをやらせていただいているんですが、私自身『ぜよ』と言ったことがなかったんです。それで『~ぜよ↑』なのか『~ぜよ↓』なのか分からなくて、監督に相談した事がありました。劇場版では『ぜよ』のみのセリフがあるので、そこを観てもらえれば」
井上は「プラウダ高校のメンバーの身を挺した活躍は涙をこらえることができなかった!」というと、上坂も「そうでしょう、そうでしょう!」と、相づちを打つことに。
森谷は、「画と音でここまでの迫力が作り出せるんだ!遊園地のアトラクションに乗ったようなドキドキした気持ちがありました。アトラクションみたいに大きい音が苦手な方は注意してくださいみたいな注意書きが必要じゃないかと思うくらい白熱した戦いです!会長と川嶋さんのやりとりとか、そど子と麻子さんのやりとりとかグッとくるものがあって、大洗女子のキャラクターがもっと大好きになりました」
仙台は「まず台本を読んだ時に、歴女たちが何を言っているのか分からない(苦笑)。そのワードを検索日々が始まって、テレビシリーズのときを思い出しました。私たちすごく頑張りました!ドイツ語とラテン語、よく分からない文字をとりあえずパソコンに入れるところからスタートするんですけど、発音を調べて、現場に着いたら『これ、止めます』と言われて(笑)」と裏話を話しつつ、「でも、すみれちゃんのロシア語すごかったね」と称えると、上坂は「(クラーラ役の)ジェーニャさんがロシアの方なので。最高の布陣で臨めました!(ロシア語を喋れない)カチューシャさんだけが取り残されてて(笑)」と、言い出し爆笑させることも。
中村は「戦車戦の時間が非常に長い。チームの人が考えた戦術でとんでもないものが繰り広げられたり、『そこでそれやる!』というのがあって楽しかった」
桐村は「大洗の町をこんなに壊す!?って思いました。壊したところをまた訪ねたいです」
吉岡は「『アヒルさんチーム』では近藤妙子ですが、『アンツィオ高校』のアンチョビもしていて、今回、ドゥーチェ(統帥)がしゃべりましたよ!『(関係者からは)劇場版には出ないんじゃないか』と言われていたんですが、劇場版では大・活・躍してます!イタリアの可愛い子たちを観てもらえれば」
菊地は、「バレー部の代名詞である『根性』という字を私、勘違いしていて、大洗町の行く先々で『根性』と書いて帰ってきたんですが、根性の性の字が“生”という字だったんです(苦笑)。それはあとから(りっしんべんを)足して完成することになった訳ですが、それで本作で、新しく『超根性』という決め台詞ができたので、新しくサインの文字の上にかけるものができたのですごく嬉しいです」
ここまで、18人が思いの丈をそれぞれ語ったため、時間も一気に過ぎてしまうこととなり、『あんこうチーム』の面々は井口が「(知波単学園の)西絹代ちゃんが可愛かった!」、中上は「C-5Mスーパーギャラクシーの音が格好良かった!」、尾崎は「アンチョビの『こっち見てる~』という台詞が好きでした!」と、とても簡潔なコメントで時間を巻くことに。その稼いだ時間を3人は渕上にパスし、それを受け渕上は「みほとお姉ちゃん(西住まほ)の回想のシーンが好きでした。実はそのシーンに台詞を入れていたのですが、(演出で)なくなってしまいました(苦笑)。でも、逆に音楽だけだったからこそというのがあったと思います。お芝居としては声を入れさせて頂いたので、個人的には楽しくて一石二鳥な気分でした。今後の希望にもつながりました」と、伸び伸びと話していた。
ほかにも、チームごとへの質問で、どのチームが本作で活躍したのかと思うかとの話題となり、プラウダ高校を5人で挙げた『ウサギさんチーム』の竹内は、「あれは泣いちゃいますよ」と話したり、『アヒルさんチーム』は自らのチームが戦術を練った行動をしたこと、『アリクイさんチーム』もプラウダ高校、『カバさんチーム』は自分たちのチームを。『あんこうチーム』も自分たちのチームを挙げ、渕上は「あんまりしゃべってないけど、麻子さんが頑張ってた。チームの信頼感が増しているのもすごい感じた」と、感想を語っていた。
終盤にはフォトセッションが行われ、キャスト同士でくっつき合ったりで大洗女子学園のような雰囲気になりつつ、ラストは渕上から「あしたから上映スタートですけど、こうやって前夜祭にたくさんの人が集まってくれて、ここだけじゃなくて、いろんなところで(ライブビューイングで)観てくださっているのがすごく嬉しいです。みんなでガルパンに思いを馳せることができたら」と、スピーチし、締めはおなじみの会場一体となった「パンツァー・フォー!」を叫んで終演となった。
アニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』は21日より全国上映スタート!
※記事内写真は(C)GIRLS und PANZER Film Projekt