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11月11日は「ピーナッツの日」というのをご存知でしたか?11月はピーナッツが美味しい時期でもあり、一つのカラに2粒の豆が入って双子のような見た目でもあることから、11が二つ重なる11月11日が「ピーナッツの日」に制定されたそう。
そんなピーナッツの日に先駆け、10月20日にオンラインセミナーにて、一般社団法人ウェルネスフード推進協会・アメリカンピーナッツ協会が主催するセミナー「今こそ、ピーナッツ・ピーナッツバターを考える〜after コロナの新しい食事様式〜」が行われました。今回はそのセミナーの様子をリポートしていきたいと思います。
今回のセミナーでは、第1部でafter コロナの生活様式に合わせたピーナッツ・ピーナッツバターの摂り入れ方について慶応義塾大学 医学部教授・井上浩義先生より解説いただき、第2部では習慣的にピーナッツやピーナッツバターを取り入れる料理方法について、料理研究家 ファミリークッキングスクール主宰・浜内千波先生に朝食レシピ 3 品を実演して頂きました。
第1部の慶応義塾大学教授・井上浩義先生のお話ではまず、ピーナッツについての健康効果をお話して頂きました。
ピーナッツを摂ることによって得られる健康効果としては、以下のようなことがあげられます。
・肥満になりにくい体になる。
・心臓・血管の病気の相対的なリスクを下げる。
・認知機能スコアが高まる。
・大腸ガン予防。
・血糖値スパイクの抑制。
・血管の酸化ストレスの減少。
井上先生は最初に、ピーナッツを食べる頻度とBMIの値について言及。先生によると、このグラフはピーナッツが世界的に注目をあびるきっかけになったハーバード大学のデータで、ピーナッツを普段からよく食べている人ほど肥満になりにくい体になるようです。
次に、ピーナッツと心臓・血管の病気の関係について紹介。ひと月にピーナッツをほとんど食べない人と、一週間に5回以上食べる人とでは、心臓・血管の病気の相対的なリスクに40%もの差があるとし、井上先生は「ピーナッツを食べると、心臓や血管が守られるということ。現代人にとっては好ましい結果です。」とコメントしました。
続いては、ピーナッツを食べると認知機能スコアが高まることについて。心臓・血管の病気リスクについてと同じく、ピーナッツは脳の血管を広げてくれ、老化を抑えることから、栄養や酸素が脳にいきわたり、認知機能を高めてくれるのです。
次はピーナッツの食物繊維の多さに注目。ピーナッツにはごぼうやレンコンよりも圧倒的に多くの食物繊維が含まれているそうで、ガン予防、血糖値スパイクの抑制などといった効果が期待できます。また、ピーナッツに含まれるオレイン酸とポリフェノールは、血管の酸化ストレスを減少させます。
次に「ピーナッツとafterコロナ」と題し、ピーナッツバターの使い方についてお話して頂きました。まず、アーモンドと比べた時、ピーナッツは噛み砕きやすいことについて言及し、小児や高齢者には噛み砕く必要のないピーナッツバターを推奨。
また、多くの人が気になるであろうカロリーについては「輸入されるピーナッツバターには余分な砂糖が加えられていないため、カロリー的にも問題ありません」と、コメントしました。
次は、ピーナッツは調理方法によって栄養素が変化することについて。茹でて調理することによってポリフェノールの量が増えるという点からも、料理にピーナッツバターを使うことは有効であると教えていただきました。
続いて、ピーナッツを摂取すべき時間帯について。人は午前中に酸化ストレスにさらされるため、抗酸化食品であるピーナッツは朝に食べると良いそうです。
最後に、ピーナッツはインフルエンザウイルスの活性を抑え込むことができるとし、これからの季節にもピーナッツは食べるべき食材だということを語ってくれました。
第二部では、料理研究家の浜内千波先生が食事にピーナッツを取り入れる料理方法を実演。朝食レシピ3品を作っていただきました。
ピーナッツバターボール
一品目は「ピーナッツバターボール」。おつまみにも子供のおやつにもなって、作り置きができ、簡単に作ることのできる料理です。材料はピーナッツバターと粉チーズのみ。栄養豊富なピーナッツバターにチーズを加えることでたんぱく質も摂れるという一品です。
浜内先生は、この料理がおつまみにも向いている理由について「ピーナッツバターが持つ成分が、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを分解して、肝臓への負担を減らしてくれるため」と説明してくれました。また、粉チーズの代わりに、きな粉やチョコレートチップ、おからパウダーなどでアレンジしたり、青茹でした野菜と和えて調味料替わりにもアレンジできるそうです。
ピーナッツバターボール 6 個分の作り方
~材料~
ピーナッツバター 90g
粉チーズ 適宜
~作り方~
下準備:ピーナッツバターは作る前に冷蔵庫にいれておくと、作りやすい。
①ピーナッツバターは、6等分に分けて広げた粉チーズの上に落とす。
②転がしながら全体に粉チーズをまぶす。
③形を整えたら完成。保管は、タッパーウエアがおすすめ。
ヨーグルトピーナッツバター
続いて先生が実演してくれたのは「ヨーグルトピーナッツバター」。こちらもピーナッツバターボールに続き手軽に作れる一品です。
先生はヨーグルトに加えるジャムや砂糖、蜂蜜の代わりとしてピーナッツバターを入れることを提案。ピーナッツバターはGI値が低い食品のため、太りにくい食材であると教えてくれました。
作り方は簡単。ヨーグルトにピーナッツバターを入れて混ぜるだけ。簡単に朝の一品が完成します。今の時期はリンゴなどをトッピングすることもオススメだそうです
ピーナッツバターライス
最後に実演いただいたのは「ピーナッツバターライス」。ボウルの中でチャーハンを作っているのかと思うほど、ピーナッツバターの不飽和脂肪酸がごはんをパラパラにしてくれ、クランチタイプのピーナッツバターを使うと粒の食感も楽しめます。また、とろりとした半熟卵を簡単に作る方法も伝授して頂きました。
ピーナッツバターライス 1 人分の作り方
~材料~
ごはん 150g
ピーナッツバター 大 1
卵 1 個
塩 小さじ 1/4
胡椒 適宜
ケチャップ 適宜
~作り方~
①小鍋にクッキングペーパーを敷いて卵を入れたら水を大さじ 2~3 杯入れ、蓋をして火にかける。沸騰後、弱火にして 5 分ほどしたら水にとり、殻をむいておく。
②温かいご飯にピーナッツバター、塩、コショウを入れながら混ぜる。
④器に盛り、半熟卵をのせてトマトケチャップをかける。卵をつぶしながらいただく。お好みで黒胡椒をふるのもオススメ。
簡単にできて、ピーナッツの栄養が取れるレシピを3つ紹介して頂きました。ピーナッツバターは栄養豊富でそのまま食べても、調味料としても使え、料理のレパートリーを増やしてくれる存在ということが分かりました。
今回のオンラインセミナーでは、第一部でピーナッツが体に良いという事、第二部では実際に料理に使う方法を教えていただきました。今まであまり体に良いというイメージはなかったピーナッツバターですが、実は栄養豊富で体に良い影響をもたらし、太りにくいということも分かりました。これからは積極的に食事に利用してみてはいかがでしょうか。