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「たいふうがくる」(作・絵:みやこし あきこ 出版社:BL出版)
大人女子から大人気、絵がとても素敵なみやこしあきこ様の2009年の作品でございます。モノクロの絵がたまりまセブンでございます。青色が一色だけ使われているところもグー、グーグーグーでございます。
第25回ニッサン童話と絵本のグランプリ絵本大賞受賞作でございます。
子供の頃、テレビで台風接近のニュースを見ながらドキドキした、あの緊張感が思い起こされる作品でございます。大人に主人公の男の子の気持ちがゴイスーで伝わってくるのでございます。
今の子供達も、昔と同じような感覚で「台風」をとらえているのか……。
昨今の異常気象のなか、「台風」に対する印象や感覚も変わってきているのであれば、それは寂しい気がいたします。
寂しいといえば、(誤解を恐れず言わせて頂くと)被害にあわれた方々のことを思うとしょうがないと重々存じておりますが、自主規制・コンプライアンスなどの事情から、台風を扱った絵本が減ってきているのも、寂しい気がいたします。
もう一冊。こちらは、読むとスキッとする系の大人絵本でございます。
「あめふりの おおさわぎ」(作・絵:デイビッド・シャノン 訳:小川仁央 出版社:評論社)
こちらは、アメリカの人気絵本作家のデイビッド・シャノン様の作品でございます。イラストレーターとして「ニューヨーク・タイムズ」や「タイム」などでも活躍されております。
ある朝、急に雨が降り出し、街中が大混乱になるお話でございますが、そのオチが秀逸なのでございます。大人、なかでもクリエイティブ系のお仕事をされている方なら、「やられた!」「そこ、くる!?」と思うこと間違いナッシングでございます。とにかく読後感がスッキリ気持ちいいのでございます。
以上、いつ読んでも、癒される、スッキリする大人のための雨絵本でございます。
梅雨に限らず、精神的に疲れた時、ジメジメした時の常備薬としてお役立てくださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)