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ちなみに、その原画が鑑賞できるのが、「みんなのレオ・レオーニ展」。スイミーの作者である世界的人気絵本作家、レオ・レオーニ様の展覧会が全国を巡回中なのでございます。ちなみに、7月13日から9月29日までは、新宿の東郷青児記念・損保ジャパン日本興亜美術館で開催しております。
ここから、本題でございます。
実はこの「スイミー」、絵本、作者ともに、ゴイスーに研究しがいがあるのでございます。
すでに気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、絵本と展覧会で、作者の名前の表記が「レオ・レオ二」と「レオ・レオーニ」と違うのでございます。
さらに、翻訳出版されている作品の中でも「レオ二」と表記されている絵本と、「レオーニ」と表記されているものがございます。
一体なぜ……。是非、研究して頂きたいのでございます。
さらに、教科書の「スイミー」と絵本の「スイミー」の違いを研究するのも面白いかと…。実は、テキスト(文章表記)が違うところが何か所かございます。絵も違います。絵やページ数の違いが読んだ感想にどんな影響を与えるのか……。この辺りも、研究しがいがあるかと。
ちなみに今は、教科書も絵本もどちらのスイミーも基本、右側を向いております。右に進んでいくように描かれております。ところが、少し前まで、教科書のスイミーは絵を反転させ、左向きになっておりました。
なぜか…。国語の教科書は、文字が縦書き、つまり「右開き」でございます。
一方、絵本は横書きで「左開き」でございます。なので、反転させた方が、物語をビジュアルとして理解しやすいのでございます。
しかし、新版(今の教科書)では、絵本の絵を反転することなく、原作に忠実に、そのまま掲載しております。この辺りも研究するには面白いかと。
最後に、もうひとつ。
日本に来日中のスイミーの貴重な原画5点と絵本の絵とよーく見比べてみると、なんと別物なのでございます。なぜ、別の絵が原画としてスロバキア国立美術館に所蔵されているのか……、その経緯も不明なのでございます。さらに、絵本に使われた原画は現在、行方不明なのでございます。
ヒトシくん人形でおなじみの「日立 世界ふしぎ発見!」(TBS)で、取り上げて頂きたいレベルのミステリーなのでございます。
今年は、貴重な原画を見れるチャンスもございます。
是非、今年の自由研究は「スイミー」をテーマに取り上げてみてはいかがでございましょう。注目を集めること、間違いナッシングでございます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)