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「字のないはがき」(原作:向田邦子 文:角田光代 絵:西加奈子 出版社: 小学館)
絵本でございます。原作は、向田邦子さまのエッセイ(随筆)の「字のない葉書」。
向田作品のなかでも人気の高い作品で、中学校の教科書にも掲載されているのでご存知の方も多いかと。向田さまの妹と父親の戦争中のエピソードを綴った実話でございます。
向田さまは、バカリズムさまも先日受賞された「向田邦子賞」という賞がある位、脚本家として有名でございます。1970年代には倉本聰さま、山田太一さまと並んで「シナリオライター御三家」と呼ばれておりました。
それでいて、エッセイスト、小説家としてもゴイスーに高い評価、人気を得ておられましたごじざいます。直木賞も受賞され、今でも多くのファンがいらっしゃいます。……改めてご紹介してしまいました。さらに。
文を担当されたのは、角田光代さまでございます。押しも押されもせぬベストセラー作家さまでございます。文学賞も総なめにしておられます。児童文学や絵本の翻訳も数多く手掛けておられます。
今回の作品では、文章を書きながら、絵を見ながら、校正をしながら、そのたびに涙が止まらなかったそうでございます。
最後に、絵を担当されたのは、西加奈子さまでございます。小説「サラバ!」でもお馴染み、小説「まく子」も映画化、来春公開予定の大人気作家さまでございます。でも、絵、描けるの?……。
安心してください、描いてますよ。
実は、西さま、これまでに「にしかなこ」名義で3冊絵本を出されております。それもすべて、絵と文、両方担当されております。そう、絵も描ける直木賞作家なのでございます。
そんな奇跡のコラボ作なのでございます。まさかの人気直木賞作家の夢の共演でございます。絵本好きな方はもちろん、小説好きな方も必読でございます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)