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先日、お茶の水女子大学が国立の女子大としては初めて、トランスジェンダーの学生を受け入れることを決め、大きなニュースになっておりました。
小生の担当するラジオ番組でも、このニュースを取り上げリスナーからの意見を募りましたが、どんどん広がっていけばよいというポジティブな意見ばかりでした。唯一、心配する声としてあったのが、「賛成だが、学校側のフォローも重要。当事者の学生、他の学生、先生に対するケアもしっかりしたうえで、受け入れて欲しい」とうものでした。
なるほど…でございます。
数年前に比べると、世の中の状況はかなり変わってきておりますが、まだまだ全員がトランスジェンダーのことを理解しているかというと???でございます。特に、子どもの場合はいじめにも発展しやすく、上手く理解させるのが難しいところでございます。「トランスジェンダーを扱ったいい絵本、知らない?」という声も、よく耳にいたします。
そんななか、先日参加した絵本のイベントで、「これは!!」という絵本に出会いました。絵本を題材に哲学するという大人向けのイベントなのですが、「多様性」というテーマで、この絵本が紹介されておりました。
「ねぬ」(作:こしだ ミカ 出版社:架空社)
イベント参加されていた方々も、小生同様、この絵本を読んで「トランスジェンダー」を連想されておりました。もちろん、作者のこしだ様が、それを意識して描かれたかどうかは未確認でございますが…。ただ、「自分らしくいきる」ことの大切さを語っていることは間違いナッシングでございます。勇気を与えてくれる素敵な絵本です。
気になる内容でございますが…
「わし、生まれた時は犬やった。それがなんか嫌でな、ずっと猫になりたいと思って努力してきた」…と始まります。そう、主人公は犬に生まれてきたものの、猫になりたいという犬でございます。ちなみに名前は「ねぬ」でございます。…
「犬が好きな猫も、猫が好きな犬もいて、ええと思うけどな。」「まあ、わしみたいな考えは、なかなか通らんもんで。…」関西弁の主人公が語りかけてくるスタイルでお話が展開していきます。そして、最後はちゃんとハッピーエンドが…。
自分らしく生きることの大変さとその大切さ。さらに、多様性を受け入れることを考えさせられる絵本でございます。
是非、お試しくださいませ。
(文:N田N昌)