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そのようななか、ハラール商材の世界最大級トレードショー「Halfest asean(ハルフェスト・アセアン)」を開催・運営するShapers Malaysia SDN BHD(シェーパーズ マレーシア)が、Shapers Japan(株)を設立。日本最大級のトレードショー【Halfest Tokyo 2018】を本年11 月に開催するなどの動きがあり、日本国内にも、本格的にハラールビジネスのチャンスが到来しそうです。
戒律が厳しいイスラム教においては、「豚」「酒」「血」「屍肉」「両生類」「昆虫」などを口にしてはいけません。
豚肉を食べなければ良いという訳でなく、豚と間接的に接触したものも禁忌とされ、豚由来の調味料や出汁が入った料理やスープはもちろん、医薬品や化粧品もNG。豚が配合されている餌を食べた家畜も禁止対象となります。
また、豚を調理した道具を使用した食材、豚を運んだトラックや豚を入れた冷蔵庫で保管された食材も含まれるなど、大変、厳しいもの。また、アルコールが添加されている調味料も禁止で日本酒・みりんを使う日本料理は不可。その他、ラム酒・ワインを使用したスイーツなどもいけません。
このような、厳しい戒律において作られるハラールフードは、天然、無農薬が基本であり、養殖魚、人工栽培、遺伝子組換などもNGとされています。
この厳しい戒律故に、特定機関の認証を受けたハラールフードは“清潔で安全・高品質・高栄養価なもの”と捉えることができ、最近では宗派をこえ、新しいヘルシーフードとしての価値が注目されています。
国家レベルでハラールフード認証制度を設けているマレーシアでは、日本料理や日本産の食材について「味が良い」や「高級感がある」、そして「健康に配慮している」などのイメージが浸透しており、マレーシアに住む多くのムスリムたちからも日本食は好意的に受け留められているようです。
今後、ハラールに配慮した日本産素材や日本料理の需要は、世界的に大きく伸びると考えられ、ムスリムの消費者のみならず、ムスリム以外の消費者に対しても、日本産ハラームは「安心で安全な食べ物」というアピールにつながる可能性があります。
写真) 「Halfest Tokyo 2018」の関連団体、NPO法人日本アジアハラール協会が発行しているハラール認証のマーク。
ちなみに、大手では「キユーピー」や「味の素」などがハラール認証企業※として認められている他、製麺、茶葉、菓子、酪農、畜産など、さまざまな分野の会社が次々と参入を果たしています。例えば、「ハラール和牛」などと表示されると、それだけで出自のしっかりとした日本産の高級牛であると、世界的に認識される日も遠く無いかもしれません。※ハラール認証機関は多数あり、国や地域によってもその基準が違う。
とはいえムスリムの戒律は非常に厳しく、安易な考えで参入すればトラブルになる可能性もあり、ここはしっかりと勉強し、来たるビジネスチャンスに備えたいもの。
出典 https://www.halfest.tokyo
日本最大級のトレードショー【Halfest Tokyo 2018】は2018年11 月27 日(火)~29 日(木)の3日間、「東京流通センター展示ホール」にて開催予定。参加応募締切は、一次が2018年6月29日(金)、二次締切は2018年8月31日(金)となっています。
【Halfest Tokyo 2018】では、日本のハラール商材を買い付ける海外バイヤー50 社以上が集結し紹介・交渉などを行う予定で、日本とムスリムとの新しい「ビジネスマッチング」を実現する場となるかもしれません。
詳細は、特設サイト【Halfest Tokyo 2018】https://www.halfest.tokyo まで。