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まずオナラについて考えるのであれば、やっぱり焼き芋は欠かせない。焼き芋を食べるとオナラが多く出るといいますが、これはサツマイモに含まれるデンプンが分解しにくく、たくさんの食物繊維を含んでいるため。要は普段の消化と比べた場合、よりお腹の中でガスが発生してしまうのです。
アニメ「ドラえもん」のしずかちゃんは、好きな食べ物が焼き芋だということを周りに隠そうとしますが、これは「焼き芋=オナラ」というイメージが少なからずあるからでしょう。
ただ、食べ物を食べてオナラが出てしまうのは普通のこと。むしろ、腸が正常に機能している証拠なので、どちらかといえば焼き芋を食べて、どんどんオナラをしたほうが体的にはいいのです。
では一般的な「オナラ」の回数って一体どれくらいなのでしょうか。一説によると、1日10~15回が平均とされますが、食べたり飲んだりするときに、口から一緒に空気を取り込んでしまうのが要因のため、個人によって多少の差はあるようです。
また、オナラは腸の状態を知るバロメーターのような存在でもあります。たとえば、炭水化物や脂肪は「善玉菌」によって分解解消されると、あまり臭いを発しません。ですが、肉や魚などのタンパク質ばかりを取っていると、「悪玉菌」が増え、オナラの臭いのもととなるガスをつくるのです。
それゆえ臭いがきついという人は「善玉菌」より「悪玉菌」が多くなっているのです。そんなときは「乳酸菌」入りのヨーグルトなどをとることで腸内環境を整えることができます。
オナラが出過ぎるのは困ってしまいますが、まったく出ないのも危険です。たとえば、お腹の手術をすると術後に「オナラは出ましたか」と聞かれることがあります。これは手術が無事に成功して、空気の抜け道として内臓がつながっているかどうかを確認するため。だからこそオナラが出ない場合、何かしらの異変を疑わなければならないのです。
代表的なのが「過敏性腸症候群(IBS)」。これはお腹の痛みや不快感をともない、主に便秘型と下痢型、ガス型の3タイプに分けられます。30代より若い世代に多くみられることがあり、主な治療法は薬物療法や運動療法、食事療法など。ライフスタイルの変化にともなった治療が期待されます。
たかがオナラ、されどオナラ――。
バカにされがちなオナラですが、捉え方によってはわれわれの健康状態を告げてくれる大切な情報です。オナラが出るのはけっして恥ずかしいことではないので、時と場所を考えて、人がいないことを確認してから思いっきり出すと心身ともにすっきりしますね。