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多くの人が口ずさめるあの曲。卒業式といえば、クリスマスといえばという定番の曲。どの世代にも刺さる名曲は多くありますが、リリース直後にすぐさまヒット……というわけでもないようです。中には日の目を見ずヒットするまで年単位で時間のかかったものもあります。そこで今回は、ヒットするまで長いストロークがある名曲を紹介します。
注:リリースから一般的に注目された時期や数的にヒットした時期まで時間がかかった曲を客観的に抜粋して紹介するもので、ファンが「もともと人気のある曲だった」とかいうご意見は心にとどめておいてください。
毎年のようにクリスマスが近づくと街中に流れるこの曲。そもそも83年にリリースされたアルバムに収録された1曲でした。その年、シングルカットされシングルチャート最高位は44位。
この曲が広く注目を浴びるようになったのは、初出から5年後、ご存知JR東海の「クリスマス・エクスプレス」のCMソングに起用されてから。以後、その時期の定番ソングとなり91年にミリオン達成。現在まで売れ続け、累計売上190万枚に達しています。
JUJUさんや青山テルマさんら多くの歌手がカヴァーし愛される名曲。そもそも1979年、欧陽菲菲さんの「うわさのディスコ・クィーン」のB面としてリリースされたのが「ラブ・イズ・オーヴァー」でした。その1年後、A面として発売しますがあまりヒットせず。それでも何度かアレンジやジャケット変更などを経て、83年にやっとオリコンチャート入りし1位も獲得。52万枚以上を売り上げています。
ボーカルtakaさんの両親は森進一さん、森昌子さん。ヒットチャートを賑わし、海外でも評価の高いONE OK ROCK。2016年、NTTドコモのCMソングに起用されたのが「Wherever you are」。
もともとは10年に発売されたアルバム「Nicheシンドローム」に収録されていた1曲。その曲が5年以上の月日を経てCMに起用されると、ヒットチャートで150位以下から50位前後に急浮上。その後も順位を伸ばしトップ10入り。4か月以上トップ20に入り続けました。
2017年、結成30周年のスピッツ。彼らの代表曲のひとつで、卒業ソングとしても人気の「空も飛べるはず」。96年のドラマ「白線流し」の主題歌として大ヒットしましたが、実はその2年前にリリースされていた曲。当時、ドラマのプロデュサーが主題歌制作をスピッツにオファーしますが、スケジュールが合わず断ったそう。
しかしドラマスタッフ側はあきらめず再度、「新曲が難しいなら『空も飛べるはず』ではどうでしょう」と要請。これが主題歌となった経緯で、ドラマとともにヒット。スピッツ初のシングル1位を獲得。売上げは143万枚に達しました。
銀幕スターでありヒット曲もいくつもある小林さん。そのひとつである1975年リリースの「昔の名前で出ています」は、すぐのヒットとはならなかったようです。小林さんが語るところによると当時、事業に失敗し莫大な借金を抱え、この曲も鳴かず飛ばず。地方のキャバレー回りをしてプロモーションの日々を送っていたんだとか。
ある日、新聞の見出しに「昔の名前で借金返済」と掲載されると、翌日からセールスが倍になり、キャバレーのお客さんもあふれかえるように。77年には紅白出場も果たし2年がかりでヒット。借金も返済したそうです。
ヒットするきっかけにCMやドラマ、テレビ番組のタイアップというものがあります。今回あげた曲もタイアップが付いたものもありますが果たして売れた理由はそれだけでしょうか?
現にヒットCM、番組のタイアップがついてもとんと忘れてしまった曲もあります。今回あげた曲は、そもそも地力のある曲でタイアップはほんの些細なきっかけ。だからこそ定番になり神曲と称えられるのではないでしょうか。