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その反面、海外の人魚は美女。これにはギリシャ神話に登場する、「セイレーン」という人魚が影響しています。かつて、セイレーンは、その歌声で、人を魅了していたと言います。しかし、その美しすぎる歌声に引き込まれ過ぎて、船は次々と難破。美しい歌声で人々を死に追いやっていたのです。
これが元で、マーメイド伝説なども生まれていき、人魚=美しいというイメージが構築されていきますが、人魚は不吉な存在というイメージは強かったようです。この「セイレーン」という言葉は映画にも出てくるので、覚えていた方がさらに楽しめると思います。
ちなみに…このセイレーンは「サイレン」の語源だそう。美しい歌声で人を惑わせる為、いつしか「不吉な音」として認知され、「サイレン」の語源になったと言います。なんとも恐ろしい。
不吉な存在の人魚
人魚は“美しくて、楽しくて、優しい”という感じのイメージと思っていましが、実はそうではなく、人魚は“不吉で災いをもたらす”存在だったのです。
19世紀頃からアンデルセン童話の人魚姫物語によって美女イメージが強くなっていったそうですが、結構恐ろしいヤツだったんです。
Twitterより @lu_no_uta
このように、人魚は昔は不吉な存在でしたが、最近では、美しくて優しいイメージがついてきました。そのイメージの歴史は浅いですが、人魚はそのイメージの方がイイですよね。
そんな現代の優しい人魚が主人公の「夜明け告げるルーのうた」。優しい人魚たちが優しい気持ちにしてくれる傑作です。監督の「心から好きなものを、口に出して「好き」と言えているか?」という問いかけを意識して観れば、感動はさらに大きくなると思います。是非、劇場に行ってみてはいかがでしょうか?