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「色のチカラで夢を叶える」アーティスト、kana Iwata 氏。小学校教員を務めた後、人生の大きな転機を経て、独自のアートの世界を切り開いた。「夢吹アーティスト」として、誰もが簡単に美しいアート作品を生み出せるワークショップを展開。ルーヴル美術館でのギャラリー展示をはじめ、世界各地で活動の場を広げている。色彩心理学の知見を活かし、アートを通じて人々の夢の実現をサポートする新しい取り組みが注目を集めている。
私はもともと小学校の教員として働いていましたが、その後の人生でさまざまな逆境に直面しました。両親の死、結婚、出産、そして離婚に加え、最愛の息子とも別れることになり、精神的にも経済的にも苦しい日々が続きました。
どん底にあるときこそ、人は何かにすがりたいと強く思うものですが、私の場合、その支えとなったのが絵でした。小学校を卒業した後、絵は描いていませんでしたが、アルコールインクアートに出会って久しぶりに描いてみたのです。その一枚の絵が自分自身への励ましとなりました。その後も描き続けるうちに作品が評価されるようになり、仲間が集まり、徐々に事業としても形が整ってきています。
私の作品は、インスピレーションを受けて描くアートです。自分の思考を超えたところからメッセージを受け取り、それを「色」で表現します。私が描いているというより、パイプ役として描かせていただいている感覚です。アートには、見る人の心に働きかける力があります。色彩心理学の研究でも、色が人の感情や体感温度にまで影響を与えることが証明されています。この手法で描いた作品を飾ることで、多くの方々から「夢が叶えられた」という声が届いています。
やがて、この「色のチカラ」を多くの人が活用できるようにしたいと考えるようになりました。私の作品を購入してくださった方の中から、「自分でも描いてみたい」という声があがり、2024年の5月にワークショップを開催し始めました。
「絵は苦手」「センスがない」。そう思い込んでいる方も、私のワークショップでは素敵な作品を生み出すことができます。その秘訣は、色彩心理学に基づいて選んだ3色を使うことと、アルコールインクをストローで「吹く」という独自の技法にあります。
例えば、「やる気と情熱」は赤、「癒しと調和」は緑、「コミュニケーション」はオレンジというように、それぞれの色には意味があります。参加者の方の夢や目標に合わせて3色を選び、それをストローで吹いて重ねていくことで、誰でも美しい作品が完成するのです。
120分のワークショップでは、絵が完成した後に「褒めタイム」を設けています。作品作りに没頭し、褒められて達成感を得ることで、自己肯定感が高まり、新しい可能性に気づくきっかけが生まれます。
体験を共有することで、参加者同士の距離が縮まる効果もあります。特に印象的だったのは、親子での参加者からの感想です。制作を通じて心の距離が縮まり、「心から子どもの良さを認められました」という声をいただきました。アートには、人と人との関係性までも変える力があるのです。
ワークショップを始めてから半年で、2歳半から75歳までという幅広い年齢層の約70名の方にご参加いただきました。ロンドンとスペイン、ハワイでも開催し、言葉が通じなくても、私の動作を真似することで、参加者全員が素晴らしい作品を完成させました。出来上がった作品を見て、満面の笑顔で喜ぶ姿は、言語や文化の違いを超えた感動の瞬間でした。
私の夢は、「アートで地球に恩返し」をすることです。そのために、3つの取り組みを進めていきたいと考えています。
まず、ワークショップを通して地球中にアートの楽しさを広げること。ロンドン、スペイン、ハワイに続きマレーシアでも開催が決定しました。
次に、音楽家との協働などを通じて、五感で美しさを感じられるアート体験を提供する活動の展開。テーマに沿って、私は視覚的な美しさを、音楽家は音色の美しさを、そして食の専門家は味わいの豊かさを表現する。そんな総合的なアートの世界を創造していきたいと考えています。
そして、夢への追い風を吹かせる「夢吹アート」の提供です。企業や教育施設など、多くの人の目に触れる場所にアートを展示し、色の力を活かして空間の調和を図ることで、そこで働く人々の意識にポジティブな変化をもたらしたい。さらに、学校や職場のメンバーでのワークショップも開催していきたいと考えています。
アートには、夢を叶える力があります。ある日、ホームページに一通のメールが届きました。ルーヴル美術館のギャラリーでの展示のお誘いでした。自分のアートを世界に広げたいと願っていた私にとって願ってもないお話でした。そんな奇跡のようなことが起こるのです。
一人一人が持って生まれた才能を引き出し、夢の実現をサポートする。それが、私の使命だと考えています。アートの力で、より多くの方々の人生が輝くお手伝いをしていきたいと思います。