- 週間ランキング
https://www.worldskate.org/skateboarding/about/regulations/category/554-olympic-qualifying-system.html
OQSに進んだ日本人の順位は以下の通り。
※()内は大会前と大会後の順位
ストリート男子
小野寺吟雲(6位→1位)根附海龍(5位→5位)白井空良(1位→6位)佐々木音憧(10位→7位)堀米雄斗(7位→11位)青木勇貴斗(15位→15位)
ストリート女子
赤間凛音(5位→2位)吉沢恋(7位→3位)西矢椛(1位→5位)中山楓奈(6位→6位)織田夢海(3位→7位)伊藤美優(9位→10位)
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45秒間自由にコース内を滑るランを2本と、一つのセクションで1発技を行う、ベストトリックを5本行い、ランのベストスコア1本と、ベストトリックの上位2本の合計得点で順位が決まる。
採点は前回の東京五輪では1トライにつき10点満点だったが、パリ五輪では100点満点で採点され、小数点以下2点まで(最高得点は300.00点)となる。
東京五輪と大きく違う点はラン2本中、どちらか1本は必ず得点にカウントされるため、ランで大きくつまずいてもベストトリックで大逆転、という事はかなり厳しくなった。
パリオリンピックに出場するためには、6月24日時点でオリンピック世界スケートボードランキングに入っている必要がある。東京オリンピックと同じくストリート(男女)とパーク(男女)の4種目が行われ、各種目22名ずつ(合計88名)出場できる。
※1種目につき、1カ国最大3人までの出場。
オリンピックならではなのが5大陸(アフリカ・アメリカ・アジア・ヨーロッパ・オセアニア)枠が確保されているところ。1つの大陸から、選手がオリンピックランキングの上位に入れず、出場枠を取れなかったとしても、その大陸の代表選手のランキング上位の選手が出場できるため、世界的な大会ではなかなか見る事のできないような国の選手も、五輪の大舞台で見ることができる。
今後は6月20〜23日にハンガリーにてブダペスト大会が予定されており、最終的なオリンピック世界スケートボードランキングをもとにパリオリンピックに出場できるスケーター(各種目22名)が決定する。
パリオリンピックストリート男子は開会式の翌日となる7月27日に、ストリート女子は7月28日に開催が予定されている(パークは8月6日と8月7日)。
残り約2か月後に迫ったパリオリンピックに出場するのは一体誰になるのか!?6月のブタペスト大会からも目が離せない。
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準決勝5位で決勝に進んだ小野寺吟雲は、決勝1本目のランはフルメイクすることができなかったが、2本目のランで驚異的な集中力を見せる。
今大会のコースのメインとなる、ダブルサイドレッジでバックサイドテールスライド ショービットアウトを見せると、クウォーターでフロントサイドダブルキックフリップ、バンクtoバンクではバックサイドキックフリップ、バンクtoギャップレールでフロントサイドブラントスライド ショービットアウト、クォーターでバックサイド360キックフリップ、バンクtoバンクでノーリーバックサイド360、最後にはメインのハンドレールでビッグスピンキックフリップ フロントサイドボードスライド ショービットアウトを決め、ほぼ全てのトリックが足から1度離れる回し技という驚異のランで、92.81点を獲得。
ランセクショントップでベストトリックへ駒を進める。
以下、小野寺のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(メインハンドレール)ダブルキックフリップ フロントサイドボードスライドを決め、83.22点を獲得。
2本目(メインハンドレール)フロントサイドブラントスライド ビッグスピンフリップアウトを決め、93.07点を獲得。
3本目(バンクtoギャップレール)フロントサイドブラントスライド キックフリップフェイキーアウトを決め、91.46点を獲得。
4本目と5本目では92.41点を獲得すれば首位のジャガー・イートンに追いつく場面、ダブルサイドレッジで、バックサイドテールスライド キックフリップフェイキーアウトを狙うも、残念ながら2本とも着地で失敗。しかしカウントされた3本全てを90点以上のスコアで揃え、見事に準優勝。
オリンピックランキングでもトップに立った。
OQS上海ストリート2024男子決勝の映像はこちらから見れます
https://olympics.com/ja/video/skateboarding-olympic-qualifier-series-2024-men-s-street-final-shanghai
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これまでWSTで2度優勝している赤間凛音は、今大会予選をトップ通過、準決勝を2位と順調に決勝まで駒を進めた。
決勝2本目のランではメインのハンドレールでバックサイドスミスグラインド、バンクtoバンクではフロントサイドビッグスピン ヒールフリップ、メインレッジでフロントサイド180ノーズグラインドを決めるフルメイクのランを見せ、90.11点を獲得。
ライッサ・レアウの92.23点に次ぐ2位でベストトリックに臨む。
以下、赤間のベストトリック。
※()内はセクション名
1本目(メインハンドレール)バーレーグラインド180アウトを決め、86.45点を獲得。
2本目(メインハンドレール)バックサイドハリケーングラインドをミス。
3本目(メインハンドレール)フロントサイド270リップスライドをミス。
4本目(メインハンドレール)フロントサイド270リップスライドを完璧に決め、92.55点を獲得。
この時点で合計得点269.11点でライッサに残り1.23点差まで迫る。
しかしこの直後にライッサがヒールフリップ フロントサイドボードスライドを決め、90.85点を獲得。合計スコアを274.89点に伸ばし、赤間を突き放す。
迎えた5本目、92.24点を獲得することができれば逆転の場面で(メインハンドレール)フロントサイドフィーブルグラインド180アウトを決めるも、91.69点でライッサに僅か0.34点及ばなかったが、大事なOQSで準優勝の結果をおさめ、オリンピックランキングは2位に浮上、日本勢ではトップに立った。
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昨年9月のWSTローザンヌ大会で4位、同年12月の世界選手権東京大会で5位、今年3月のドバイ大会で初の表彰台入り3位、と順調にオリンピックポイントを重ねてきた吉沢恋。
今大会、優勝候補の織田夢海や西矢椛といったライバル達が決勝に上がれないという波乱の展開の中、しっかり自分の滑りを見せ、準決勝3位で決勝に駒を進める。
決勝のランでは84.04点を獲得し、4位でベストトリックへ臨むと1本目にはメインハンドレールでキックフリップフロントサイドボードスライド(88.05点)、2本目には同じハンドレールでフロントサイドハリケーングラインド(85.64点)を立て続けに決める。
3本目以降はミドルサイズのハンドレールで、デッキを横に270度、縦に1回転させて滑り降りる大技、ビッグスピンフリップ フロントサイドボードスライドにトライするもメイクすることはできなかったが、3位の座が変わることはなく表彰台入り。
オリンピックランキングも一気に3位に浮上し、日本勢2番手につけた。
OQS上海ストリート2024女子決勝の映像はこちらから見れます
https://olympics.com/ja/video/skateboarding-olympic-qualifier-series-2024-women-s-street-final-shanghai?uxreference=playlist
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1位 ジャガー・イートン(アメリカ)-278.28
2位 小野寺 吟雲(日本)-277.34
3位 クリス・ジョスリン(アメリカ)-275.34
4位 佐々木 音憧(日本)-271.46
5位 ナイジャ・ヒューストン(アメリカ)-239.07
6位 グスタボ・リベイロ(ポルトガル)-182.00
7位 ジオバンニ・ビアンナ(ブラジル)-177.39
8位 根附 海龍(日本)-174.77
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1位 ライッサ・レアウ(ブラジル)-274.89
2位 赤間 凛音(日本)-274.35
3位 吉沢 恋(日本)-257.73
4位 ポエ・ピンソン(アメリカ)-254.06
5位 チェンシー・ツイ(中国)-247.44
6位 中山 楓奈(日本)-165.86
7位 ウェンフイ・ゼン(中国)-164.74
8位 クロエ・コベル(オーストラリア)-87.34
文・小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。