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男子は猪又湊哉(14歳)がバリアルフリップ540(空中で自身が横に1回転半し、デッキを横と縦に回転させる複雑な技)など次世代の技を見せつけ、3位で表彰台に上がった。
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スケーターなら誰もが愛してやまないお祭りのような世界最高峰の大会、それがタンパプロ。
オリンピックのようなスポーツコンテストはあまり気にならないスケーターでも、この大会は毎年必ずチェックしているという人も多く、世界中のスケーターに最も愛される大会である。
そんなタンパプロ歴代の王者たちを見ると、その凄さも一目瞭然。
1996年&2002年&2007年 エリック・コストン
1997年&1998年 アンドリュー・レイノルズ
2000年 ケリー・ゲッツ
2006年&2008年&2009年 グレッグ・ルツカ
2010年 ポール・ロドリゲス
2011年 デニス・ブセニッツ
2012年 トーリー・パドウィル
2013年&2015年 ルアン・オリベイラ
2014年&2020年 ナイジャ・ヒューストン
2016年&2021年 シェーン・オニール
2017年 ルイ・ロペス
2018年 ジャガー・イートン
2019年 カルロス・リベイロ(この年の3位は、日本の池田大亮)
2022年 ジェイミー・フォイ
2023年 堀米雄斗(日本人初優勝)
歴戦のチャンピオンは、誰もが納得のトッププロ達なのである。
(YouTube:https://www.youtube.com/live/NEudfXDItvs?si=tFrVebiM4kIiZXOb)
準決勝と決勝の映像
Tampa Proストリートは世界的に認められたプロスケーターのみが出場を許される大会で、1分間コース内を自由に滑り、技を披露するランを行い、その内のベストランで順位が決まる(100点満点)
採点基準は、トリックの難易度、バラエティに加え、コース全体の使い方や、スタイル、オリジナリティ、技の完成度などが重視される。
予選はランを2本行い、1位と2位は直接決勝へ進み、3位から30位までの選手は準決勝へ進出。
準決勝は、予選3位から30位までの選手に加え、過去のTampa Pro王者が加わり争われ、上位10名が決勝へ。
決勝は予選1位、2位の選手と、準決勝上位10名を合わせた、計12名がランを3本行う。
タンパプロ賞金は以下の通り
1st - $10,000 2nd - $5,000 3rd - $3,000 4th - $2,000 5th - $1,000
6th - $800 7th - $700 8th - $600 9th - $500 10th - $400
11th - $300 12th - $200
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ディフェンディングチャンピオンとして連覇を狙う堀米は、準決勝から出場(過去のタンパプロ優勝者は予選をパスし、準決勝から出場できる)。
準決勝を3位で決勝に進出すると、1本目のランの最後には新技となるノーリーレイトフリップ バックサイドボードスライド(通常とは逆側の足で飛び上がってから、飛び上がった方のつま先でデッキを縦に1回転させて、レールを滑り降りる技)を完璧に決め、他の出場者に大きなプレッシャーを与える。
以下、堀米雄斗1本目のラン
1〔バンクtoロングレール〕フロントサイドスミスグラインド
2〔ラウンドクォーターパイプ〕フロントサイドフィーブルグラインド
3〔バンクtoダウンレール〕ノーリーフロントサイドノーズブラントスライド
4〔クォーターパイプ〕バックサイドテールスライド
5〔ユーロギャップ〕ノーリーフロントサイド180ヒールフリップ
6〔ハバレッジ〕360キックフリップ50-50グラインド
7〔バンクtoフラットレール〕ノーリーフロントサイド270ボードスライド
8〔ダウンレール〕ノーリーバックサイド270ボードスライド
9〔クォーターパイプ〕フロントサイド5-0グラインド
10〔フラットレールtoバンク〕フロントサイドブラントスライド
11〔クォーターパイプ〕バックサイドテールスライド
12〔バンクtoロングレール〕バックサイドフィーブルグラインドtoバックサイドテールスライド
13〔バンクtoダウンレール〕ノーリーレイトフリップ バックサイドボードスライド
2本目、3本目はさらに難易度を上げたランに挑戦するも、フルメイク(ノーミスで滑りきること)することができなかったが、昨年12月に行われたパリオリンピック選考試合となる世界選手権東京大会で惜しくもメイクできなかったノーリーレイトフリップ バックサイドボードスライドを1本目のラン最後にきっちり決めきり(ちなみにこの技はこの日のMOB Catch of the Day賞を受賞)、タンパプロ史上3人目となる連覇を果たした。
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1位 堀米 雄斗(日本)
2位 ケルビン・ホフラー(ブラジル)
3位 ジェイク・イラーディ(アメリカ)
4位 シェーン・オニール(オーストラリア)
5位 ジュリアン・クリスティアンソン(アメリカ)
6位 ダショーン・ジョーダン(アメリカ)
7位 ライアン・デセンゾ(カナダ)
8位 アレックス・ミドラー(アメリカ)
9位 ミッキー・パパ(カナダ)
10位 ジオバンニ・ビアンナ(ブラジル)
11位 マット・バージャー(カナダ)
12位 ジャンカルロス・ゴンザレス(コロンビア)
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1位 トム・シャー(アメリカ)
2位 JD・サンチェス(アメリカ)
3位 猪又 湊哉(日本)
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1位 長谷川 瑞穂(日本)
2位 ブライス・ウェットスタイン(アメリカ)
3位 リリ・シュテファジウス(ドイツ)
8位 貝原 あさひ(日本)
文・小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。
10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。