独学で約30年研究し続ける「易学」の第一人者、 目指すのは、誰もが幸せな未来
放送業界に身を置きながら、30年以上、独学で易学を研究してきた青川素丸氏。中国語の文献を翻訳して身に付けた知識を構築し、数多くの人を鑑定、検証を重ねることでその信憑性を高めてきた。出版した著書は、同業者からの評価も高い。東日本大震災の予測をはじめ、あらゆるジャンルの驚異的な的中率が評判となり、近年ラジオ等メディアにも多数出演。易学で「誰もが幸せな未来」へ導きたいと、今なお研鑽を続けている。
中国語の本を翻訳し、易学を徹底的に研究した10年
大学と大学院で心理学を専攻していました。学びを深めるうちに「人間は意識の生き物であり、実は行動も、人生の幸不幸も、あらゆる関係性も、全て自らが作り出している」と思うようになったのです。もっと深く知りたくて、古代中国の帝王学の一つである「易学」を学ぼうと思いましたが、誰も教えてくれる人がいない。
それで、就職後、休みの日に大学の中国語の先生を家庭教師に招いて、中国語で書かれた易学の本を徹底的に翻訳・研究してきました。時にはインターネットで本を入手し、約10年間、寝る間を惜しんでひたすら翻訳。独学ではありますが、易学については、相当な知識を身に付けたと自負しています。結果、著書を出せるまでになり、その本は占い歴30年、40年の人が「良書だ」と言って買ってくれるほど高い評価を受けました。
この10年の学びで気付いたのは「日本に伝わっている易学に間違いが多い」ということ。どれも理論に矛盾や飛躍がありました。当然それを学んだとて、道理を悟ることはできず、後世に引き継ぐことも無意味と言わざるを得ません。私の占いが高い的中率を維持できているのは、なるべく主観を排除し、理論に矛盾がないように再構築しているからです。そして、検証を重ねることで、私は易学を極めることができました。
近年、インターネットで誰でも占いができ、簡単に占い師と名乗るなど、占いの裾野が広くなりましたが、その本質を極めていない稚拙な占い師やいかがわしい占い師は全て一掃したい。占いは古来人類の叡智として、文化や社会のベースを築いてきたと私は思っています。その本質をリバイバルさせることができた今、文化や社会の役に立つ、本物の易学を未来に引き継いでいきたいと考えています。
多くの検証から自信を深める「医易同源」の考え
古来この世には５つのエネルギーが存在すると信じられてきました。この5つに分類される相対的なエネルギーを「五行」と呼び、その五行のエネルギーが色々な配合でぶつかり合って、さまざまな現象を引き起こしています。ですから、ある現象の原因は、五行がどういう力関係でどう絡み合ったのかを紐解くことで分かります。そこで、私は「検証」をはじめました。「誰も知る由がない」領域は、検証によって明らかにするしかありません。検証しないと信憑性に欠けます。多くの鑑定（検証の実践）から、私はますます自信を深めました。
例えば、過去の「大地震」。そのときは五行がどうだったのかを検証します。次に同じような五行の組み合わせが出現したら、同じ現象が起こる可能性が高いのです。世の中で起こる現象には「原因」と「結果」が必ずあります。結果に対し「そのときエネルギーがどう働いていたか」を紐解くことで原因が分かるのです。これまで、東日本大震災やアメリカの大統領選、プロ野球開幕戦の勝敗など、さまざまな事例を的中させてきました。
私たちの体の中で起きていることも、実は前述の五行の現象によって起きています。それが分かれば、身体で気を付けるべき箇所が子宮頸部なのか、卵巣なのか…まで言い当てることができます。残念ながら私は医者ではないので、私が言えるのはいわゆる未病。「病院でここを重点的に診てもらったほうがいい」というアドバイスになります。まさに「医易同源」の考え方です。
今後は、声が出せない人や、うまく自分の症状が伝えられないお年寄りや子どもに対して、易学を応用できたらと思っています。鑑定で、みなさんは自らの欲望が叶うかを聞きたがりますが、10年後に事業が成功すると言われても、明日病気で死んでしまったら意味がないでしょう？その意味においても、正しく未来を語り、命が一番大切と考える占い師でなければならないのです。
みんなが幸せな未来を実現する、未来を予測するシステム
個人の鑑定にとどまらず、今後はビジネスの分野でも易学を生かしたお手伝いがしたいですね。お声掛けがあれば力になりたいと思います。易学はAIとの相性が非常に良いので、将来的には私の脳内をアプリ化し、合理的に進めていくのもいいかなと思っています。
易学をここまで極めたので、今あるのは「使命感」です。私が30年間研究してきたことを3年程度で他の人に引き継ぐことができるなら、たくさんの人たちに知ってもらい、この世の中に広めてもらえるといいと思っています。若い人にはぜひ、私を超えて、易学をマスターしてほしいです。
「人類のためになるものは何か」と考えたとき、「未来の事象を髙確率で予測できるシステム」を次の世代を担う人たちに残していきたいと思っています。そのため現在、後輩の育成にも注力しています。私の弟子さんたちが当たる確率をどんどん上げていけるよう、未来を予測できるシステムの基礎を作っているところです。その先にあるのは、「みんなが幸せになれる、生きやすい未来」。誰もが文化的で豊かな人生を送るお手伝いができたら幸いです。