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ブランドの30周年を象徴する「ヌプシ ジャケット」を発表。ブランドを代表するダウンウェアからフットウェアまで過酷な自然の中で使えるものから都市の暮らしの中で楽しめるさまざまなコレクションになる予定です。
ブランドのコアとなるスキーウェアをルーツに持つ「Cross Field 3L Jacket」をBrewed Proteinで作成しました。ミニマムで洗練されたデザインに落とし込んでいるそうです。
Brewed Proteinとはどんな素材なのでしょうか?
Brewed Protein素材は、バイオベンチャーSpiberとゴールドウインの共同開発による素材です。植物由来のバイオマスを原材料に使用した、微生物の発酵プロセスにより生産されたもの。
従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供することができる次世代の素材として期待が寄せられています。
例えば、様々な環境リスクを指摘されているカシミヤ繊維と比較した場合には、温室効果ガスの排出量の大幅な縮小と土地や水の使用量の削減が期待できるほか、Brewed Protein素材自体は生分解性を有するため、最終製品の設計によっては石油由来製品によるマイクロプラスチック排出の課題解決への貢献が見込めるそうです。
ゴールドウィンの代表取締役社長 渡辺貴生さんは、Brewed Protein素材を用いたコレクションについて、先日の発表会では次のように話しました。
「ただ単に持続可能な社会にするということだけではなく、私たちが壊してしまった自然を復元、回復させていくことが私たちには求められていると感じます。Brewed Proteinという素材開発と産業を地球規模で運用していくデザインをしていくこと。これが GOLDWIN の使命であると考えています」
「弊社は2030年までに製品と材料の廃棄をゼロにするとともに、私たちの生産するすべてのプロダクツ、ブランド以外のものも含め90%の商品に環境負荷低減素材を使って作りたいと考えています。同時にそのうちの10%をBrewed Proteinに置き換えることを目標にしています。この中期的なビジョンとして、本来の地球の美しさを取り戻すプロジェクトを推進していきたいです」
このような壮大な計画に基づく素材を用いたコレクションだと知ると、何だか身にまとうのが誇らしくなりますね。
長年、サスティナビリティに取り組んでいるH&Mグループ。2022年の「サステナビリティ・レポート」によれば、使用するすべての素材のうち、84%がリサイクルまたはよりサスティナブルに調達された素材と報告されています。リサイクル素材の割合は23%で、2025年までに30%を目指しています。
そんなH&Mの新しいブランド「H&M Move」から2023年春のアウトドア・コレクションが発表されました。
自然の中でもスタイリッシュに楽しめ、アウトドアウェアをよりクリエイティブに表現したこのコレクションは、考え抜かれたディテールや機能的な素材、カラー、ルックスが絶妙なバランスで融合しているものがそろいます。
クライミング、ハイキング、マウンテンバイク、カヤック、自然探索の際にぴったりです。
素材は撥水性と軽量性があり、トレイル、山、ビーチ、通勤など、どんなシーンにも活用できるのが魅力で、こちらのコレクションでもリサイクル素材などが一部に使用されています。
H&Mの広報田中 都さんは、リサイクル素材を利用したウェアの魅力について、次のように話します。
「服は捨てられると、環境負荷の高い『埋め立て』か『焼却』のどちらかの処理方法しかありません。そのため、新たな資源として再利用することで環境負荷の削減につながります。また、新たな素材を作るために必要な水などの資源の削減にもつながるため、リサイクル素材の使用はとても重要だと考えています。
H&Mではリサイクル素材でも品質を落とさず、またデザイン性や機能性との両立も実現していますので、ぜひ購入される際にどのような素材が使われているかにも注目してみてください」
持続可能なファッションを選択することは、環境貢献へとつながるだけでなく、人としてのカッコ良さにもつながりそうです。ぜひこれらのブランドのファッションを取り入れて、ファッションそのもののカッコ良さと、サスティナブルな取り組みに貢献しているカッコ良さの両方をまとってみてはいかがでしょうか。
【出典】
消費者庁「「サステナブルファッション」に関する 消費者意識調査」令和3年7月調査(https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/investigation/assets/consumer_education_cms202_211013_01.pdf)