- 週間ランキング
「SIXPAD RUNNING METHOD」はMTGと日本ランニング協会と共同で開発されたもの。同社の松下剛代表取締役社長が「(長距離は)最後まで正しいフォームで走ることが必要。そのためには体幹の強さが重要になってくる」と話すと、瀬古氏は「マラソンは2時間走る。どうしても後半は姿勢が悪くなってしまい、それが怪我につながってしまう」と指摘しました。
同メソッドは、コアベルトを装着して体幹を意識しながら正しいフォームを身につけるトレーニング。腹筋や背筋を鍛えると同時にランニングができるという、効率的な方法です。4Hzモードで30分間の軽いジョギングをして、20Hzモードで集中的に鍛えていくことができます。かつて理想的なフォームと称された瀬古氏は「現役時代にこのメソッドがあったら、キプチョゲに勝っちゃうね。ケニアの選手には教えないように」と会場を笑わせていました。
さて、「SIXPAD RUNNING METHOD」をいち早く導入したのが明治大学体育会競走部です。言わずと知れた箱根駅伝の常連校。山本佑樹監督は「厚底シューズが浸透してきたことにより、ランナーの怪我の部分が体幹に変化してきた。これまでとは異なるトレーニングに必要性を感じていたところ、このハイブリッドランニングの存在を知った」と語ります。小澤大輝主将は「授業もあり、時間がない中で練習しなければならない。体幹を鍛えながらランニングができるので、効率的に練習が積めている」と手応えを口にしました。
近年、マラソン界のトレンドは何といっても厚底シューズ。メソッドの共同開発者で日本ランニング協会マスターインストラクターを務める園原健弘氏は「厚底シューズの特長である地面反力を得るには体幹と筋肉が必要。体幹が強ければ、着地時の運動エネルギーの多くを跳ね返る力に変え、地面を強く押し出すことができる。明大は箱根駅伝に向けて同メソッドを取り入れており、結果を期待したい」としました。
メソッドには体幹を意識しながら腕を左右に振る「SIXPADスワイショー」、30秒間大きく深呼吸する「SIXPADロングブレス」などがあります。コアベルトを付けてトレーニングするだけなので、多くの人があらゆる目的で活用できるでしょう。そして近い将来、マラソン界の絶対王者と呼ばれたケニアの英雄、エリウド・キプチョゲを彷彿とさせる日本人ランナーが誕生するかもしれません。