値上げラッシュで家計が圧迫されるなか、「もうちょっと抑えられれば……!」ともどかしいのがスマホ関連費用です。本体代や通信費はどちらも高額になりがちですよね。でも、意外と見落としている削減ポイントがあるかもしれません。
今回は、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんに、意外と見落としがちなスマホ関連費用の見直し、節約方法を教えていただきました!

■スマホ関連費用を抑えるにはどうすればいい?

まず、スマホ関連費用にはどんな項目があるのか、一通り確認しておきましょう。

1.端末代

スマートフォンの端末にかかる費用です。新規契約時もしくは機種変更時に新しい本体を契約する際に、一般的に一括で支払うか、分割で支払っていくかを選べます。

2.通信費

通話料やデータ通信料などの通信費全般です。プランを契約し、毎月支払っていく形が多いです。

3.オプション利用料

通信費のほかに、留守番電話やウイルス対策、故障・紛失時の補償費用など、オプションを付けられることもあります。

■スマホ関連費用の見直しポイント

では、スマホ関連費用には、どんな見直しポイントがあるのでしょうか。項目ごとに飯村さんに教えていただきます。

1.端末代の見直し術

スマホ本体の価格は非常に高額になってきています。そのため、今使っている端末をできるだけ長く使う、中古端末を選ぶ、などをすれば大幅な節約になるといいます。新機種が出るたびに気になりますが、端末代はできるだけ抑える意識を持つのが良さそうですね。

2.通信費の見直し術

通信費は、実は半額以下にもできるのだといいます。キャリアや機種、プランを乗り換えて、最適化するのを飯村さんは勧めます。次の2通りの手段があります。

●MVNOなどの格安スマホの利用

MVNO(Mobile Virtual Network Operator/仮想移動体通信事業者)などの格安スマホや格安SIMは、大手キャリアの通常プランと比べて割安で済みます。利用するデータ通信量が3GB~20GBくらいであれば、通信料が1,000円~3,000円台で済むこともあります(端末代は別途支払い)。

MVNOには、「楽天モバイル」や「mineo」、「IIJmio」、「イオンモバイル」などが人気のようです。例えば楽天モバイルではデータ通信量が3GBまでのプランは基本料金1,078円(税込)。20GBまでのプランは2,178円(税込)と割安です(2022年10月末時点)。

参考:楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT VII(料金プラン)」(https://network.mobile.rakuten.co.jp/fee/un-limit/)

●低料金新プランの利用

近年新しく生まれたNTTドコモの「ahamo」、SoftBankの「LINEMO」、auの「povo」といった低料金の新ブランドに切り替える方法も一つの方法です。

3.オプション利用料の見直し術
オプションの中でも、飯村さんが指摘するのはスマホ補償・保険料の節約です。

大手キャリアのサービスには、スマホが故障や画面割れ、水濡れなどが起きたときの修理代の一部を補償するサービスが用意されており、加入している方も多いと思われます。しかし必ずしも契約しているキャリアの補償に加入する必要はないのだそう。機種によっては補償料(保証料)が月額1,000円以上の高額となる場合があるほど、意外と費用がかさんでいることも。また格安SIMに乗り換えた場合、端末が補償からはずれてしまっていることもあるので、まずは加入状況を確認しましょう。

●スマホ保険の活用

そこで飯村さんが提案するのが、外部のスマホ保険を利用することです。この保険はいつでも加入できるので、中古の端末を使っている方も利用でき、今の補償から切り替えることも可能だそうです。

スマホ保険の例を挙げると、2022年7月から提供開始した「スマホケ」というサービスがあります。これは月々100円から入れるスマホの保険。ベースプランの「故障」の補償だけで良いという人なら、保険料は月々100円。故障の補償に各100円のオプション「破損」「水濡れ」「盗難」を自由に追加してカスタマイズすることができますが、すべて追加しても月々400円。この場合、年間通算最大10万円まで補償されます(オプションは免責金額あり)。ちなみに「紛失」は対象外なのでご注意を。

参考:「スマホケ」(https://sumahoke.jp)

 

スマホ関連費用の中には、端末代、通信費、オプション利用料といった項目がある中、それぞれに見直しの予知があります。ぜひ今回ご紹介した内容をヒントに、少しでもスマホ代を抑えて、値上げラッシュ時代を乗り越えましょう。

 

【プロフィール】

飯村久美さん
ファイナンシャルプランナー歴20年。わかりやすく、親しみやすく、セミナーやメディア等で、マネー情報を発信している。対面やオンラインでの家計相談は1100世帯を超え、お客様に寄り添ったアドバイスを行っている。 NHK「あさイチ」「日曜討論」や日本テレビ「ヒルナンデス」「有吉ゼミ」「メレンゲの気持ち」などテレビ・ラジオ出演も多数。著書に「子どもを持ったら知っておきたいお金の話」(KADOKAWA 中継出版)、「お金の先生!できるだけ簡単にお金を増やす方法を教えてください。」(アスコム)などがある。
飯村久美さんオフィシャルサイト:(https://www.fp-iimura.jp/)

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 スマホ代はもっと抑えられる?見直しポイントをFPが解説