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みなさんは普段、若者世代とのジェネレーションギャップを感じることはありませんか? 特にアラサーの方は、まだ若いとはいえ、Z世代とはちょっと違うと感じているかもしれません。
先日、クラシエフーズの「FRISK」ブランドが行った調査では、コロナで卒業式やイベントが中止になる若者に対して同情のまなざしが向けられる中、「かわいそうと言われるけど、それなりに楽しんでいる」と感じている若者は4割以上にも上っていました。
意外と認識に違いがあるかも!? Z世代などの若者世代に詳しいトレンド評論家の牛窪恵さんのコメントも必見です!
この調査は、2022年4月に18歳~69歳の男女10,000人に対して行われたもの。対象者のうち、U-24世代の若者たち(18歳から24歳)1,000人に対し、アフターコロナに突入した現在の価値観や考え方について質問したところ、「かわいそうと言われるけど、それなりに日々を楽しんでいる」と回答した割合が41.6%にも上りました。
コロナ前とは一変した生活を送る中で、様々な行事が中止になるなどして影響の大きかった若者世代。「かわいそう」と同情したくなりますよね。でも、彼ら彼女らはそれなりに日々を楽しんでおり、逆にそんな大人達の「かわいそう」といった言葉に対してモヤモヤしている様子でした。
そして、U-24世代の若者と、大人世代(25-69歳)のそれぞれに対し、アフターコロナにおける新たな価値観への切り替えについて質問した結果では、「変化することに慣れてきた」と回答した割合として、若者は43.6%、大人は33.6%と10ポイントの差が! 若者のほうが変化への対応が速いようです。
特にジェネレーションギャップが激しいものは、
「移動という無駄が省かれて効率的」若者36.1%、大人21.5%(14.6ポイント差)
「オンライン配信など従来よりも活動の選択肢が広がった」若者39.1%、大人23.4%(15.7ポイント差)
でした。
むしろコロナ禍で効率的かつアクティブに活動している結果に。「家の中で自粛生活」とちょっとネガティブに感じている大人たちと比べて、ギャップがあるようでした。
U-24世代の若者たちに対し、アフターコロナにおいて大人たちに言いたいと感じていることについて質問した結果では、「時代が変わっていることに気づいていますか?」に共感した割合が5割以上に!
その他、共感度が高かったのは、
「『俺らの時代は』と話すけど、時代は大きく変わった。今を語りましょう」
「日々を楽しんでほしい。楽しむことを忘れている大人が多い」
などでした。
若者世代は、変化に対応できない大人たちに、イライラしている部分もあるのかもしれませんね。これもギャップと言えます。
この調査結果に対して、コメントを寄せていたトレンド評論家の牛窪恵さんは次のように述べています。
「U-24世代はデジタルネイティブ、かつSNSネイティブと言われる世代。幼少期~小中学生の頃、スマホやSNSが既に社会に浸透し、それらを手足のように使いこなして来ました。ゆえに制約が多いコロナ禍でも、オンラインのメリットを器用に取り入れ、普段の生活をそれなりに楽しめたのでしょう。
また、彼らは幼少期から、リーマンショックや東日本大震災、多くの自然災害に見舞われ、『いつ何が起こるか分からない』と危機感を抱いて来ました。だからこそ未知のウイルスが拡がった際も、大人世代ほどうろたえなかった感があります。普段から『何かあれば助け合おう』と、SNSなどを通じて様々な人たちと緩く繋がってきたことも、安心感をもたらしたのかもしれません」
オンラインのメリットを存分に享受している若者たち。さらに変化に慣れていることや、SNSで遠く離れた人たちとつながれるという部分は、大人世代よりも特徴的で、彼ら彼女らの強みのようですね。
また、牛窪さんは、若者世代の特性と大人世代とのギャップについて次のポイントも挙げてくれました。
「彼らはハイブリッドな人づきあいが得意。デジタルとリアル(対面)のいいとこどりができるのです。例えば、会うのが面倒な先輩やSNS上の知人とは、短時間でデジタルで済ませる。一方で、本当に会いたい親友や『推し友(推しが同じ友人)』などとは、時間を調整してでも対面でゆっくり会うなどです」
スケジューリング・すき間時間の活用が得意
「コロナ禍ではテレワークが進みましたが、出社を前提とした働き方に慣れていた大人世代は、自分で考えてスケジューリングしなければならない状況となり、戸惑いませんでしたか? 若者世代は違います。そんなときも移動中などのすき間時間をうまく活かして、新たにリリースされたアプリをどんどん試します。そしてスケジュール管理等に、積極的に活かしていくのです」
コロナ禍は、大きな変化をもたらしましたが、それは大人世代の感覚なのかもしれません。Z世代のような若者世代にとっては、新たな進化と成長のための過渡期にすぎないのかもしれませんね。
【取材協力】
牛窪 恵さん
世代・トレンド評論家/マーケティングライター/インフィニティ代表取締役/立教大学大学院・ビジネスデザイン研究科・客員教授/修士(MBA/経営管理学)
財務省 財政制度等審議会専門委員。内閣府「経済財政諮問会議」政策コメンテーター。日経新聞および日経MJ広告賞選考委員。経済産業省生活製品産業研究会委員。日本マネジメント学会、日本マーケティング学会会員。
【調査出典】
クラシエフーズ「新生活モヤモヤと思いきや?白書」(https://www.frisk.jp/campaign/special4/hakusyo/)