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日本時間11月15日にアメリカ、フロリダ州ジャクソンビルで行われた、世界最高峰のスケートボードコンテスト、ストリートリーグ(SLS)の今季最終戦、スーパークラウン・ワールドチャンピオンシップにて、西矢椛(14歳)が3位に輝く快挙。
中山楓奈(16歳)も見事7位入賞を果たした。
優勝はパメラ・ロザ(22歳)で、ベストトリック最後の場面ではフルスピードからギャップ越えの、フロントサイドスミスグラインドを決め、女子ではその日一番のハイスコア8.1点を獲得し、優勝を決めた。
男子はランで驚異の9.6点を叩き出し、ベストトリックでも集中力を切らさなかったジャガー・イートン(20歳)が初優勝。
ジャガー・イートンは今年のタンパプロ3位の実績が認められ、今季SLSへの参戦が認められたアメリカを代表するスケーターで、東京五輪では銅メダルを獲得している。
幼い頃から多くのビッグコンテストで活躍し、トランジションでも確かな実力を持つアスリートが、ストリート最高峰のコンテストで素晴らしい輝きを放った。
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ストリートリーグは45秒間自由にコース内を滑走する“ラン”を1本と、一発技で得点を競うベストトリックを4本行い、上位4名がさらに2本のベストトリックを行い、そのうちの上位3つの合計得点で争われる。
※1トライにつき10点満点で採点。
以前までのストリートリーグや東京五輪でのルールはランが2本、ベストトリックが5本。その内の上位4本を合わせた合計得点で争われていた為、今季からは少しルールが変更されている。
今年のスーパークラウン・ワールドチャンピオンシップのコースは、コンパクトでタイトな設計になっており、コース中央に位置するメインのセクションも、例年に比べると小さめになっている。
例年のストリートリーグでは、メインセクションがモンスター級のビッグセクションとなり、シェーン・オニール(予選3位・決勝6位)などのテクニカル系のスケーターが、メインセクションに挑む姿はあまり見られなかったが、今大会では果敢に攻める姿を見る事が出来た。
ベストトリック3本を終え、5位の西矢はここで決めなければ表彰台を逃してしまうという、大事な局面の4本目で(ベストトリック4本を終えた時点で、上位4人が最後の2本にトライ出来る権利を持つルールの為)メインセクションのギャップからのレッジで、大技のビッグスピンフロントサイドボードスライドを決め、8.0点の高得点を獲得。
一気に2位に浮上し、持ち前の勝負強さを見せた。
その後、パメラ・ロザが圧巻の滑りを見せ、ギャップ越えのレールでフロントサイドスミスグラインド(この日最高の8.1点)などを決め、見事逆転優勝を決めるが、西矢もSLSスーパークラウンの大舞台で、最高の滑りを見せてくれた。
以下、西矢ベストトリック[]はセクション名。
1本目[ギャップからのレッジ]バックサイドK(クルックド)グラインドを決め5.1点
2本目[ギャップからのレッジ]バックサイドスミスグラインドを狙うもミス。
3本目[ギャップからのレッジ]バックサイドスミスグラインドを決め、6.0点。
4本目[ギャップからのレッジ]ビッグスピンフロントサイドボードスライドを決め8.0点。
5本目[ギャップからのレッジ]ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドを狙うもミス。
6本目[ギャップからのレッジ]再びビッグスピンフリップフロントサイドボードスライドを狙うもミス。
最後に挑んだビッグスピンフリップボードスライド(空中で板を横に半回転、縦に1回転させてレールの上を滑り降りる技)は、間違いなく8.1以上の高得点が狙える大技で、決まれば優勝のキラートリック。残念ながら決めきる事は出来なかったが、見事3位に輝いた。
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1位 パメラ・ロザ–21.8
2位 ライッサ・レアウ–19.2
3位 西矢 椛–19.1
4位 サマリア・ブレバード–18.6
5位 ロース・シュウェツルート–16.4
6位 キャンディ・ジェイコブス–14.4
7位 中山 楓奈–14.0
8位 ケート・オルデンベービング–13.4
女子決勝の映像
(YouTube:https://youtu.be/swqH86aPikU)
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1位 ジャガー・イートン–27.5
2位 ルーカス・ラベロ–27.3
3位 グスタボ・リベイロ–26.3
4位 ナイジャ・ヒューストン–26.2
5位 ケルビン・ホフラー–24.7
6位 シェーン・オニール–17.5
7位 フェリペ・グスタボ–13.3
8位 アレックス・ミドラー–13.1
男子決勝の映像
(YouTube:https://youtu.be/pJKOaMZyul8)
文 小嶋勝美 Twitter: @katsumikojima1
スケートボードを趣味としており、ライターとしてスケートボード関連の記事を執筆。
約10年間芸人として活動後、現在は放送作家として活動中。